日曜の研究会雑感、小田切博『戦争はいかに「マンガ」を変えるか』再推薦

 この間のBD研究会にお出でいただきありがとうございました。ミニ報告のつもりが二時間近く話すことになり素材不足ですまなんだです。遠く沖縄からも参加され、またシノドスセミナーに引き続いての参加の方や、このブログをご覧いただいて参加していただいた方々もありがとうございました。また山形浩生さんや小田切博さん、わがマンガの盟友ITOKさんにも参加していただき感謝です。もちろんBD研究会の方々にも大変感謝します。はじめてマンガについて語れたので嬉しかったですね。

 ところで山形さんとの間で話題になりましたが、僕がいまの日本でアメリカン・コミックの研究書あるいはガイダンスとしても何をあげるべきか、といったら小田切さんの本をまっさきにあげると思います。むしろそれしかない、というのが現状でしょう。山形さんのご質問にも答えましたが、小野耕世さんの一連の本でさえガイダンスとしては読み応えありますが、研究というかなんらかのマンガ論的主張を伴っているものとしては読んで得るものは少ないのが現状でしょう。

 いいかえると、アメリカンコミックを含めて日本のマンガ批評を考える上では、小田切さんの本を読むことがまず大前提でしょう。皆さんもぜひ一読してみてください。自分のマンガ観がかなり変化すること請け合いです。

戦争はいかに「マンガ」を変えるか―アメリカンコミックスの変貌

戦争はいかに「マンガ」を変えるか―アメリカンコミックスの変貌