「量的緩和」という用語を使った新手の日本式詐欺の予感

 すでにこのエントリーで指摘しましたがhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081217#p1

 その手法の中に、長期実質金利抑制を睨んだ長期国債買いオペとなればこれはもう日本流の「量的緩和」という表現は妥当ではない。むしろ日銀やこの時事通信の記事のように無理解・無知なマスコミの一部の書き手によって徒な混乱を日本国民に招くだけであろう。

 これが本格化しないことを祈りますよ(追記:ここの読売新聞の報道などその典型http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081219-00000007-yom-bus_all)。まあ、バーナンキFRBのように国民の生活のために(ドラエモンのブログで読んだけれども)落ちてくるナイフにあえて手をだしたところと、さんざん今回もそうですが事前に「身内」に情報をリークして自社?の保護を図ってきた集団とは発想もなにもかも違います。ちなみに現在の政策委員会のメンバーからリフレ的な提案がなされたらある意味驚異の世界でしょう。異分子のまったくいない集団になっていますからね。リフレよりではなくむしろデフレ至上主義に近いスタンス(いまでも彼らは利上げのためにゼロ金利を回避することを念頭に置いてます。不況がどんどん深刻化しようというのに考えることは景気の底を抜け出た後のこと! 

 もうあと数時間で結果がでますが、以前にここhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081121#p1で書いたことのようになるのがせいぜいでしょう。つまり実際には以下のような「最善」(日本銀行にとってのね!)ケース以下の出来事になる可能性が大きいわけでしょ?(いま現在、ネットやメディアでとれる情報からいうとw)

 すでにここhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081107#p2の最初で「0.2→0.2→0.1」下げていきできるだけその利下げタイミングもストロークを長くとりたい意思がある、と書きましたが、ストロークの長さはできるだけとる、という姿勢は同じですが、数字の割り方(笑)として「0.2→0.15→0.15」もありえますよね(「0.2→0.10→0.20」とかもある 笑)。この数字の割り方がどんな「意義」をもつかなんて僕に聞かないで下さい 笑。

 ともあれ年末にかけて日本銀行が各種経済統計や景況判断などの悪化をうけてどんどん追い込まれていくわけですが、それを織り込んで日本銀行は政治的に行動しているのでしょうから、はてさて次回はいったいどうなりますやら。こういうのはまともな金融政策の判断とはいえないので、僕のようなアウトサイダーにはま〜たくわかりませんw。なんとか日記でも読んだ方がいいでしょう。そういう政策決定委員会の外の「声」に耳を傾けよ、というのが残念ながらわが国の金融政策の特徴ですから……。

 このような形に執行部がなったのは、財務省出身者や伊藤隆敏さんのような経済学者を否定して日本銀行プロパーで固めた民主党の責任が大きいですね。

 言い方かえると、金融緩和に舵を大きくきらないかぎり、中小企業や地方経済は円高ショックや業況の悪化に苦しみ、雇用はどんどん悪化していきます。その原因は民主党の総裁・副総裁などの選出にも責任があるということですね。

 日本銀行を語るときはもう何年も前から経済学など不用でただの時事政談レベルで事足りますので今日も「話題」エントリーです。