本当に組織防衛しか考えてない日本銀行

半端な利下げ、こすいぞ日銀(田村秀男) 
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/m20081103005.html

: 日銀は日銀券を刷り市場に流し込む。この上限を大幅に引き上げるのが量的緩和なのだが、そうするとコール市場では資金が余り、短期金利は下落を続け、究極的には金利ゼロになる。日銀はそうなると短期金融市場を操作できなくなるので嫌う。
 従来の0・25%の利下げ幅を拒否したのは、もう一度利下げすればゼロになるからだ。ご丁寧なことに、銀行の日銀への当座預金金利を付け、短期市場金利がそれ以下にならないようにした。日銀は量的緩和に歯止めをかけゼロ金利を避ける、というのが今回の利下げの真相なのである。とすれば、日銀は自身の利害を優先して危機対策という大局を見ない、狡(こす)いやり方ではないか。:

 本当に嫌になってくる。これほどまでに日銀とその植民地たる短資会社のことしか考えてないとは。しかも度重なるフォワードルッキング政策の失敗をシナリオの大幅修正でいつも「シナリオ通り」の無謬主義。しかもかってマスコミ出身者を副総裁に招いたので、マスコミにも強力に薬が効くのか、ほとんどのメディアが日銀のこの阿呆な政策を批判していない。田村さんや以下のFACTAの阿部さんはその中でも例外中の例外。ジャーナリズムの価値が他にない報道をもたらすということならばこの二人の価値は少なくとも僕には∞だね。ちなみに書き忘れたけれども、田村さんと違い、僕はこの松尾匡疎外日記でも書いたけれども(しかしこのエントリー最近では一番率直に僕のまじめな政策提言をズバリと書いたのにスターひとつかいなw 冗談だと思われとるんか? 笑)、別段付利の制度あってもゼロ金利量的緩和も可能なんでそれには拘束されませんのだ。

 FACTA(すまぬ、定期購読してないw)の関連記事はko_chanさんところで読んでます(ありがとう)。

:孤高、というより空気が読めていない。G7会議直前に中川昭一財務相・金融担当相が「0・1%利下げでも可能ではないのか」と首をかしげたが、そのとおりだ。14日に日銀は、物価連動国債(8日に入札中止)をオペで買い取ることや、CPによる資金供給などを決めたが、庭先を小ならしする程度。利下げや量的緩和は「経済状況に照らして判断」(白川総裁)と踏み込まない。
 しかし米欧の利下げは一度で終わらず、ゼロ金利に接近していけば、日本との金利差がどんどん縮小して円は独歩高になり、輸出企業は悲鳴をあげる。そのとき、日銀のしみったれは怨嗟のまとになるだろう。それからジタバタしても遅い。:

 しかも追い込まれてさらに「日銀のしみったれ」は予想よりもさらにしみったれだった。しかも自分たちの権益と自己保身のためだけに。お手上げだよ、日本銀行……前からそうだけど 苦笑

(おまけ)おまけでは悪い気もするが 笑 「上げ潮派」だってリフレ派だって日本銀行にはこりごり

 中川秀直の眼
 http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=1095

 :しかし、ゼロ金利だけは回避したいという平時ではないのではないか。にもかかわらず、ゼロ金利回避に固執するのは、まさか、06年以来のゼロ金利解除の金融政策の正しさを守るためのメンツ故なのか。そんなことをいっていたら、100年に一度といわれる金融危機との危機意識が欠落しているとみなされるだろう。そして、日銀は世界の主要中央銀行と足並みが乱れているといわれるだろう。:

 いや、危機意識はあるでしょう。ただしその危機は日本経済の危機とか世界経済の危機感の共有ではなく、ゼロ金利から量的緩和に移行すれば日本銀行が官僚的組織としてもたないという危機意識ではないでしょうか?