門倉貴史『中国発世界恐慌は来るのか?』

 『イスラム金融入門』に続いて、田中の講義アンチョコ(笑)として愛用確定の一書。ちょうど夏季休暇に僕の大学のように留学生の多い環境だと課題図書にできるかもしれない。

 『イスラム金融入門』はお世辞ではなく効果絶大で、イスラム金融大国のパキスタンからも学生が何人か来ているのだけれどもあまり詳しい仕組みは彼らも知らなかったので門倉さんの本は非常に便利だった。

 いまはちょうど中国経済の俯瞰をしていて、これは経済思想史家らしく(笑)、関志雄氏の『中国を動かす経済学者たち―改革開放の水先案内人 』がアンチョコ。それに張五常や林 毅夫の原典を基本にして講義を組み立てている。それに門倉さんの時論的なこの本を利用させてもらうことになるだろう。

 しかし中国からの留学生の多くはやはり五輪後の中国経済をかなり悲観視している感じがする‥‥。