齋藤誠「株式市場は「正しく墜ちきろ」」


 明日発売の『週刊東洋経済』を一足早く読む。巻頭の齋藤氏の経済を見る眼の主張は相変わらずの「清算主義」的発想での論説。

 「「底値になるまで市場に任せろ」などと主張すると、政策当局者や経済人には暴言としか聞こえないだろう。しかし、「投機」という民間のリスクテイキングが引き起こした問題が、「再生」という民間の新たなリスクテイキングでしか本質的に解決されないという冷徹な経済原則にそろそろ気づくべきではないか」


 と齋藤氏は語る。まあ、僕も株式市場に政府が介入せよ、というのは思っていませんが、齋藤氏が「底値」判断の例示としてあげておられる米国の住宅市場の競売物件の活況、サブプライム問題で莫大な損失を蒙った欧米金融機関への新たな資本や経営資源の注入、というものは、本当に市場の自浄作用だけで成し遂げたんでしたっけ? 僕にはFRB政府関係機関のほぼなんでもありの政策資源投入がかなり貢献した結果に見えますが?