山形浩生『サイゾー』論説


 珍しく立ち読みですます。最近コミック関係買いすぎなため。山形さんの論説は、来年早々にでる予定のショットのポル・ポト伝に関連して、本多勝一の二元論的(北ベトナム社会主義すばらしいvs資本主義=悪の帝国)思想を容赦なく批判するものとなっています。


 本多氏の影響力は僕の学生時代80年代前半くらいはまだ強力に残存していたのではないでしょうか。彼の朝日文庫からの一連の著作はマスコミ志望者の必読書になぜかなっていて、その分野への就職希望者が多いわたしの周囲の同級生は熱く読んでました。僕も一冊『日本語の作文技術』を読みましたが、肌合いがあわないのか特に印象には残らなかったのです。ああ、そういえば『中国の旅』はいつごろか忘れたけれども読んだかも


 現在、どの程度の影響を若い人たちに及ぼしているのかいないのか、もう私の周囲には読んでる人が見当たらないのでわからないのですが。むしろ今回の『サイゾー』の山形さんの論説は、批判的な内容なのですが本多勝一氏らに近い立場の人たちを含めて、ベトナムカンボジア全般の日本人が70~80年代前半にもった社会的イメージの再検証のきっかけになるかもしれませんね。