今年の隠れベスト10候補

 隣家の解体工事が始まった一月前からガクンと読書量と研究量が減りましたが、公式w声明ではあと数日だそうです。そんなわけで今日もレストランで読書(事実上、研究室は遠いので、ふだんの研究ではなく、僕にとっては資料の倉庫と学生指導の場でしかないハード面の制約があるのよ)。


 で、以下の本、これは必読でしょう。非常に面白く知的刺激に満ちてます。東洋経済の経済書ベストでは上位になんとか入ってきましたが、今後、このアメリカ経済・金融論の分野のみならず日本経済の動向を考える時論的な水準でも頻繁に参考にされるべき本ではないでしょうか? グリーンスパンFRB(90年代初〜後半)の金融政策をふりかえりながら、資産価格と金融政策の関係、実質ゼロ金利下の政策、出口政策、政策の情報の遅れの問題など、実にいまの日本の金融政策を考える上で豊かな内容を誇っています。簡単にいうと著者の意見に賛成反対を問わず、本当の意味で「使える」ツールなわけです。かなりおススメ。


アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ

アメリカの金融政策―金融危機対応からニュー・エコノミーへ