2009年上半期経済書ベスト3

 もう今年も折り返しかあ。あと一日あるけれどもこの一両日は和書はたぶん読まないので以下で確定。

第1位 安達誠司『恐慌脱出』

相変わらず教えられることが多く話題が新しく刺激的

第2位 岩田規久男『世界同時不況』

岩田先生の次回作にも期待大だけど、高橋是清財政の教訓をストレートに活かす日銀による長期国債の直接引き受けとそれに基づく財政と金融政策の合わせ技は、世界で最も深いデフレ不況を迎えつつある日本にとって最重要のメッセージ

第3位 長幸男『石橋湛山の経済思想』

いまこのときこそ石橋湛山リフレーション政策が、政治外交的にも小国主義の基盤であり、また官僚主義を回避する自治の基礎でもあることをこの本から学ぶ必要があるのではないか?

他にも、正直いって僕の『雇用大崩壊』もこの半年振り返るとわかりやすくていいぞ(笑)。駒村康平氏の『大貧困社会』は事実上の第4位。竹内薫氏と暗黒先生との『バカヤロー経済学』(これ今月に入っても当ブログで1,2の人気作ですね〜)、アカロフ&シラー『アニマルスピリット』、クルーグマンの『危機脱出の経済学』、原田泰さん他『世界経済同時危機』もいい。カプランの『選挙の経済学』は完全に読んでないので後半に譲るけどこれも傑出した著作。新しい分野の研究を若干優先したので読書ペースがダウンしたけど有益だったこの半年。

恐慌脱出―危機克服は歴史に学べ

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