経済指標本

 最近読んだ経済指標・経済データ本。

 網羅的だが一貫した経済眼がないのが不満なのが次の本。あまりにも総花。総花という花が好きな人は読んだほうがいいのかもしれないが私の趣味からいうとオススメできない。総花本は最後にあげたようにいくつもあるので。


経済指標はこう読む わかる・使える45項 (平凡社新書)

経済指標はこう読む わかる・使える45項 (平凡社新書)

 かなり古くなったけれどもそれでも上に比べると経済を見る首尾一貫した視点を感じる良書が以下のもの。その視点とは後に『日本経済の構造変動』でも語られている国民の厚生重視、あるいはより具体的には働く場を重視した視点といえる(マクロ経済では失業率を重視した経済政策に重きを置くというもの)。最新版を読んでみたいと思うのだが。


経済データの読み方

経済データの読み方

 

 さらに古くなるけれども当時の政府や民間の経済予測や日銀の金融政策までも厳しく批判した意欲作がこれ。


経済予測 (岩波新書)

経済予測 (岩波新書)


 総花ものとしては他に『経済指標のかんどころ』、『経済指標の読み方』や日銀が編纂したもの、それに『経済統計の活用と問題点』などいろいろある。特に日銀が編集した『資金循環』は常識としておさえておくべきか。日銀のホームページでもだいたいみれる内容だしそっちの方が新しいけれども。経済指標本では門倉さんの新刊もあるがすでにとりあげましたが問題意識全面の意欲作。


 外国のものにはどんなのがあるのかそのうち調べてみたいが、やはり小峰氏の編纂した以下のものが古いけれどもいま読んでも面白い。