2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

近刊:ウィリアム・J・バーバー『グンナー・ミュルダール ある知識人の生涯』

まもなく勁草書房から、藤田菜々子さん訳でミュルダールの国際的な研究書の邦訳が発刊されます。若田部昌澄さんと僕が監修している「経済学の偉大な思想家たち」シリーズの第一弾です。このバーバーの著作を読むと、ミュルダールが取り組んだ課題というのは…

東日本大震災の経済政策をめぐる論説や発言リスト

東日本大震災が生じてから一月以上が経過した。以下では我々、昭和恐慌研究会のメンバー(『昭和恐慌の研究』(東洋経済新報社)の執筆メンバーに加えて、数名のメンバーがいる)が書いた論説を中心に紹介しておきたい。新しい順に並べた。追加の情報提供を…

『SPA!』で中村健治監督と対談:アニメと経済学

いま出ている『SPA!』で、ノイタミナ枠で放送中のアニメ『C』の監督中村健治さんと「文化堂本舗」のコーナーで対談させていただきました。子供のころから見ていたアニメを多く制作したタツノコプロでの対談も記念ですねw。対談の内容は本誌をご覧いただけれ…

石橋湛山の震災後の経済政策ーデフレではなく物価の安定をー

石橋湛山が関東大震災のときに、どのような経済政策を主張していたか。彼は外債発行の問題、都市計画についてなどいくつもの視点から論説を公表していた。ここでは大正14年の4月に公表された「物価の安定か引下か」の内容を紹介したい。「我が財界を暗黒に…

ももいろクローバーZとトークバトル(回顧)

告知したまま、実際どんな風だかブログに書くの忘れてましたw 完全にアウェイ状態でしたねwww アイドルの世界に、他の観客からはただの経済やってるオタク(好意的に表現すれば経済学者w)にしかみえないおじさんが迷いこみました 笑。しかし1週間たっ…

ネイキッドロフトで上念司さんとトークイベント

http://www.loft-prj.co.jp/naked/5月27日(金曜)経済評論家!!上念司 presents 震災恐慌〜経済3次災害を阻止せよ!〜 何もしない日銀と増税したい財務省がもたらす最悪の結末。 地震、津波、原発を上回る最悪のネガティブショックを阻止するために私たち…

なぜかいつも「復興」よりも「増税」が先行する:「復興税創設をと「復興構想会議」の五百旗頭議長」

東日本大震災をうけて「復興構想会議」が開催された。議長提出資料でもまた記者会見でも、一番具体的でかつ強調されたのが、復興のビジョンではない。復興のビジョンについては、すでに原発問題をどう考えていくかをめぐって、「無視」vs「復興の中心的課題…

デフレカルチャーの中に存在するAKB48

話題になったインタビューの後半です。大震災の影響で公開がかなり遅れてしまいました。よろしくお願いします。http://www.social-insight.net/archives/column/column_14.html

クイック・ジャパン95:ももいろクローバー

今週の火曜日は先日お知らせしたももいろクローバーとのトークバトルがあります。楽しみですね。ところで『クイック・ジャパン』最新号はそのももいろクローバーの特集。紙媒体の情報が不足ぎみだったので、僕にはとても便利なものになりそうです。ではみな…

本多 佑三『はじめての金融』

本多先生の金融理論の入門書の改訂版が出ていました。まだ僕は手にしていないのですが、知人の情報によると浜田宏一先生、勝間和代さん、若田部昌澄さんの共著『伝説の教授に学べ!』が、なんでも日銀の金融緩和の遅れが円高を招いて危機を増幅したと個所の…

岩田規久男先生「震災からの経済復興ーいま何をすべきか」

『経済復興──大震災後の再建のために』(仮題、ちくま新書)からの第1章をもとにしたエッセイが筑摩書店のウェブで読めます。すでに岩田先生が大震災について至急取り組んでいるのは聞いていたのですが、まさかもう脱稿されたとは。正直、驚きです。まもなく…

物語経済学についての雑感

タイラー・コーエンの経済学は、最近、独自の進化をみせている。特にリーマンショック後の米国経済の落ち込みによって、人々の文化消費のあり方が変化したという。この点は拙著『AKB48の経済学』でも詳細にふれた。 コーエンはノーベル経済学賞を受賞したト…

日本銀行文学を味わう

日本銀行文学を読む。久しぶりに文学観賞をしてみたくなり日本銀行のHPをみてみた。さて今日いれて三回の文学を比較してみたい。まず「先行きの中心的見通し」なるものを過去三回比較する。2月「先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、世界経済の成…

八田達夫「送電網は新規事業者に開放を 原発は政府が管理すべき」in『週刊東洋経済』

Twitterに書いたことをほぼそのまま掲載。 日本の電力問題(原発問題含む)をもっとも入門レベルで解説しているのが、八田達夫先生の「ミクロ経済学?」(東洋経済新報社)。そこでは送電と発電の分離、電力自由化の効用などが独占理論の枠組みで解説されてい…

「大衆が作り上げたAKB48]

韓国のケーブルテレビtvNのアジアPOP特集四部作の第一部「大衆が作り上げたAKB48」に出演しました。先月の18日の放送でしたが、大震災で完全に忘れていました。この番組を見るとあらためてAKB48を生みだした日本のサブカルチャーの懐の深さを感じます。取材…

田中秀臣「大震災と復興の経済学:関東大震災に日本の経済学者はいかに反応したか」

2011年度第1回の経済学史学会関東部会で報告をすることになりました。突然の依頼でしたが、自分なりに出来るすべての成果を出すつもりです。このブログでも報告要旨などが準備でき次第掲載する予定です。 日時:5月21日土曜日13:00から17:50まで 場所:早稲…

災害の経済学と文化ー小泉信三の転換ー

メールマガジンαシノドスの最新号に寄稿しました。関東大震災を背景に日本が生んだ「災害経済学」の発想とリフレーション政策による震災対策の言明。小泉信三のほとんど注目されていなかった側面を書きました。この論文でもっともいいたかったのは、「経済学…