日本風の国土強靭論の問題点とインフラ投資の国際的潮流:メモ

日本風の国土強靭化論の問題点は、1)単純に景気拡大効果とインフラ整備での長期成長率の底上げを混同している。後者が長期的な景気拡大効果をもつこともあるが、それには工夫が必要(最近の『正論』に寄稿した論考参照)、2)1)の帰結で額の大きさだけに注目し、インフラのガバナンスに無頓着(税金の平均15%のムダに直結)。

 

この日本風の国土強靭化論と現実の国土強靭化計画はまたズレますが、今は無視して、前者の先に書いた問題点を是正するには、インフラのガバナンスが重要であることが、最近のIMFのブログやレポートでも指摘されている。https://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/09/03/blog090320-how-strong-infrastructure-governance-can-end-waste-in-public-investment
質の高いインフラ投資の方が長持ちし、生活改善にも寄与。

 

当たり前ですが、ガバナンスがしっかりしないで災害を防ぐこともできない防災インフラに投資してもムダどころか、国民の生命や資産を危険にさらします。この点に配慮することが、予算拡充と同時に必要で、それはIMFの最新レポートで具体例が展開されてる。

Well Spent : How Strong Infrastructure Governance Can End Waste in Public Investment: