馬淵澄夫前衆議院議員からお招きをうけて、早朝講演会をしてきました。満席の出席者で馬淵さんへの政治活動への期待の高さがよくわかりました。下の写真は開場前でスタッフの方々が準備している最中のものです。
以下は当日に配布した資料というかほとんどメモ書きです。
アベノミクスを超える経済政策とは何か
田中秀臣(上武大学教授)
2018年5月25日
第13回「次世代を創る会 朝食勉強会」
現状
「失われた20年」からの脱却の最終局面
米国発「安全保障リスク」の真只中
アベノミクスの評価
金融緩和政策(デフレ停滞脱却の必要条件)での成功、財政政策の失敗、成長戦略?
雇用の改善、成長率のほどほどの回復定着、インフレ目標は未達成(コアCPI前年同月比0.7%)。消費増税の悪影響。世界経済の不透明感から回復、そして再び不透明へ。
アベノミクスを超える経済政策とは?
アベノミクスというネーミングが悪い。安倍政権固有の政策ではない。世界的な緊縮vs刺激策の政策的対立の中での後者の採用。
アベノミクス→強化されたリフレ政策へ。
1) 政府と日本銀行の政策協調の再設定。
名目成長率4%(3%からの引き上げ)、実質成長率2%。明示的な「財政再建」の数値・期限目標の放棄。
2) 日本銀行の取り得る政策
長期国債の買い入れ年額80兆円の「めど」から「目標」表記に。イールドカーブコントロールだけでなく、量へのコミットの強化。インフレ目標の達成時期の明記(現状の政策委員の予想ではなく、達成時期の明瞭化→リフレ派でも評価分かれる?)。
3) 政府の取り得る政策
「財政再建」の安易な数値・期限目標の放棄。雇用・成長率の安定化の追求。消費増税の放棄。税制は所得税・相続税へのシフト(再分配政策の変更)。
政治家と官僚の役割分担。政治家は再分配政策(パイの配分の変更)、官僚は効率化政策(パイの拡大)。政治主導の意味は、この政策の割り当てを実行すること。→モリカケ問題。
4)経済の強化こそ日本の安全保障の必要条件。
5)「ポスト安倍」「野党勢力」への評価。