高橋洋一『「経済」のギモン、ぶっちゃけてもいいですか?』(実務教育出版)

 リフレ派の間では、「月刊高橋洋一」あるいは、最近はさらに加速して「週刊 高橋洋一」ではないかと言われている多作家となった高橋洋一さんの新作です。

 “経済数量学者”という聞きなれない肩書で、イラスト付きで高橋洋一さんが居酒屋に降臨して、居酒屋談義ならぬ経済学談義を3年目の会社員“経子”さんとお店のマスターを相手に展開していきます。

 イラストが豊富で、また話題は経済学の基本から時事的な問題をクロスさせて軽快にすすんでいますね。特に金融政策の具体的なイメージ、マイナス金利は本当はマイナス金利ではないなどという解説は世の中の誤解を正す上ではとても大切ですね。

 さらに高橋さんが最近特に力をいれているのが、日本の国債、財政をめぐる話題です。日本がまったく財政危機とは遠いことをこれも対話調で解説していきます。

 編集もとても丁寧に作られていて安心して読める一冊です。ただ最後のオチで、経済学というか本書を理解すると本当に人生に金銭的に成功するかどうかは保留しておきたいと思います 笑。

いまさら聞けない! 「経済」のギモン、ぶっちゃけてもいいですか?

いまさら聞けない! 「経済」のギモン、ぶっちゃけてもいいですか?