佐々木敦『ニッポンの文学』

 佐々木敦氏『ニッポンの文学』は、僕の若いときだと、ちょうど『読書の快楽』や『活字中毒養成ギブス』とかが果たした役割に近いかもしれない。こういう俯瞰的なブックガイド的なものはかなり好きかな。本書ででてきて重要なもので未読(もしくは中途挫折)は、『キャプテンサンダーボルト』と『abさんご』など。

 同世代だけあってミステリ、SF関係はほとんど共通読書体験。特に『幻影城』と『奇想天外』はまったく似てる。前者は発刊二年目から毎月買ってて、最初の一年分は高校の修学旅行先でおもやげ探してたら古書店の店頭にあったので即買いw。おみやげなし(笑。

 なんだかんだ言ってミステリ、SF以外に『ニッポンの文学』に出てくる作品のかなりのものを読んでいて、増田悦佐アメコミ論争以降、少しむきになって体系的にいろいろ読んできたことの効用かな。まあ、仕事にはほとんど関係ないのでただの「教養」レベルだけど。

 今後もいろいろブックガイドとして重宝すると思う一冊。