白川日銀総裁と鳩山首相会談雑感

 たまには床屋政談w。どんな背景かしらないけど、まあ、なんの情報もなく勝手に感想をいうと、この時期に両者が会合をして、政府と日銀の間にデフレ脱却などの情勢判断で齟齬はない、と確認したということは、最近、菅財務相やデフレ脱却議連、亀井大臣あたりからの「騒音」(日銀にとってね)が、またもや日銀の政策変更に影響を与えている可能性がある。

 前回(昨年11月末から12月初め)みたいな状況が再現されて、次回政策決定会合で追加緩和するかどうかはわからないが、ひょっとしたらしない可能性もそりゃある(というか市場の予測は「ある」というものであるが)。ただするとしても今回の会合の次回設定が参議員選挙後ではないか、と考えられるので妙にきな臭い感じはするw。例えば参議員選挙まで与党、政権内部からの日銀への圧力が現状よりも一段と高まることを牽制したのかもしれないし、あるいは(同時に)追加緩和に対する与党・政権からの期待をかなり減じる効果があったのかもしれない。政府と協調を確認したんだから、その追加緩和の規模はどんなものであろうと、日銀におまかせ文句いったらあかんぜよ、というまあ通常の日銀の独立性からは文句のつけようがない展開にしたかったのかもしれないw。

 床屋政談なので、なんでも邪推させてもらうが 笑 今回の会合の経緯がよくわからないので(ひょっとしたら去年のうちに決まってたことかもしれないし)あれだが、いずれにせよ、最近のさまざまな脱デフレ圧力を日銀が感じていることだけは確かであり、日銀の出せる最も有効打は首相との頂上会談であることだけは確かだ。

 そしてこういう政府と日銀の協調の(その内実はともかくにせよ)確認があったことは制度未整備の発展途上国ならばウェルカムだが、残念ながら正式な制度的な枠組みではまったくないことが、この国の経済政策の決定過程と責任のあり方をわけのわからないものにしてしまっていることだけは確かだろう。