フランスのポンチ絵師について書いた雑感

 フランスのポンチ絵師については、http://d.hatena.ne.jp/kunitatitamami/20090602参照

 というわけでとりあえずメビウスと日本のマンガについてかなり長めの論説を脱稿した(校正が残ってるけど)。いろいろ資料やアドバイスを頂いた方々には大変感謝している。なんだかんだいってもいままでやったことのない分野だったし、趣味を同じくする同好の士の大切さや研究者同士の助け合いのありがたみをひさしぶりに感じた。しかも先行研究ゼロだったのでなおさら。

 論説自体は本誌(ユリイカhttp://www.seidosha.co.jp/index.php?published)がでてから触れるとして、この論説を書きながら思ったことだが、やはり漠然とマンガについて考えていたことを今回、論文を書くという行為の中で具体化していかなくてはいけなかったことが、僕にはとても勉強になった。断片化した知識をひとつの形にまとめる、というのは分野を問わずその作業をした人間の認識を高める効果がかなりあるような気がする。要するに、メビウスを通して、僕は日本のマンガに対する理解をいままでとは比べ物にならないくらい深めたような気がしている。アメコミ論争以来、こういう感覚を得たことがなかっただけに、やはりなんでもひとつの形を作り出すというのはいいことだなあ。ポンチ絵師そのものについてはまた触れる機会もあるだろう。

 それにしても本当にメビウスのこの本、たけえ〜。

B砂漠の40日間

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