ジョン・マクミラン『市場を創る』 


 必読の一書。僕のいまの関心である貧困問題について日本の状況に照らし合わせてみると、市場がそれなりに機能しているので経済成長率を高めて、雇用の確保を進めるが貧困対策としてきわめて重要だということがわかる。もちろん貧困問題という視点だけみても経済成長と制度(市場の設計)の関連にも丁寧で簡潔な考察が加えられている。その上で、著者は「市場は貧困撲滅の最良の手段である」と言い切っている。実際には日本の戦前の社会政策学者の大半はこういった市場設計の問題に深く関与したんだけどもその遺産はあまり反省されていないと思う。


市場を創る―バザールからネット取引まで (叢書“制度を考える

市場を創る―バザールからネット取引まで (叢書“制度を考える") (叢書“制度を考える”)


げ、また22日のエントリー間違えて消した(ーー;)。あとで修復できたらしときます。