久しぶりに大竹文雄先生のブログをみて、右サイドバーにある表題の本に関心をもつ。大学教員の多くがこの種の論文の書き方みたいな類の本に注意を持ってしまうのがいまのご時勢かもしれない。もちろんそれは教育的な価値を見出しているからなのだが。よくこの本を大竹先生がとりあげた理由を読まずに、吟味する時間もなかったので衝動買いしてしまったのだが、大竹先生ご自身の著作が採用されていることもあったのか。
小論文テーマ別課題文集21世紀を生きる―16テーマをPICK UP! (駿台受験シリーズ)
- 作者: 中野芳樹,奥村清次,小泉徹,松本孝子
- 出版社/メーカー: 駿台文庫
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
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ところで本書はいわゆる朝日ぽい選択になっているように思える。なんといっても例の僕には理解できかねる「帝国」論や定常社会論やその係累から多く選択されているのが気になる。もちろん半数近い選択はそれなりに頷けるのだが、なんか肌合いが違うというか、違いすぎて、もし僕だったらどんな選択をしてこの種の企画を作成するか小一時間考えたりした。
ちなみにこの本が学習上使える点は、別冊の要旨であると思う。使い方として、僕がいま思っているのは、本文の論説を学生諸子に読んでもらい、それをB4くらいの用紙を半分に書いてもらう。その上でその用紙の残り半分にこの別冊要旨の文章をそのまま書き写してもらい、両者を自分たちで比較対象してもらう、というのはどうかなあ、ということ。もし少人数のゼミならば自分たちで比較させるだけでなく、簡単に個別のアドバイスもできるだろう。