二・二六事件と“改革病”

 上記の表題で18日配信されたソフトバンククリエィティブのメールマガジンに寄稿しました。これも18日に書いて間違って消失したものの増強復元版です。そのうち下のバックナンバーでも読めると思います。


http://www.sbcr.jp/bisista/mail/

 内容は最近の二.二六事件研究の諸業績を冒頭で紹介しています。記事から一部抜粋しますが

<しかし現在では、研究者・マスコミ関係者の地道な実証研究により、二・二六
事件の実態の多くが明らかになってきている。まず歴史学者伊藤隆・北博昭
の裁判記録の発掘とその公表が特記されるべきであろう(『新訂 二・二六事
件 判決と証拠』朝日新聞社)。北はさらにこの記録を元にして事件の全貌に
ついての詳細なパノラマを描いてもいる(『二・二六事件全検証』朝日選書)。

また、いまから30年近い前にNHKで全国放映された二・二六事件時の軍部に
よる盗聴の録音盤をめぐる番組のその後の展開を追った中田整一の『盗聴二・
二六事件』(文藝春秋)は、伊藤・北らと同様に西田や北が“通説”のように
クーデターの黒幕でもなんでもないことを明らかにしていて興味深い。また
私自身も寄稿した『二・二六事件とは何だったのか』(藤原書店)には、事件
当時の内外の報道や知識人たちの反応や、また事件の現代的意義を明らかにし
た多くの論説を収録していて有意義である。>

盗聴 二・二六事件

盗聴 二・二六事件


 私は拙著『経済政策を歴史に学ぶ』と共著『二・二六事件とは何だったのか』で主に経済問題からこの二・二六事件に触れています。ご参照いただければ幸いです。

二・二六事件とは何だったのか―同時代の視点と現代からの視点

二・二六事件とは何だったのか―同時代の視点と現代からの視点