というわけで大枚はたいて買いました。Baaquieの下の本。高杉晋作の本でございます 涙。
Quantum Finance: Path Integrals and Hamiltonians for Options and Interest Rates
- 作者: Belal E. Baaquie
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2004/11/15
- メディア: ハードカバー
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ついでにBaaquieさんのホームページはここ
既エントリーのコメント欄にも書きましたが、前田ファイナンス本よりも洗練された記述が、さすがに版元がグローバルスタンダード(w)のケンブリッジ大学出版局であることを感じないわけにはまいりません。
691が七夕だなんだとか、うっかり例示あげたら、古典力学もしらんだろ、ゴラァと突っ込まれる気配は微塵も感じない慎重な記述(たぶんである。こんな経済思想史家の通常能力上限はるかに上回った数式の羅列や量子工学がいきなりわかるかバカもん っていったいオレは誰にいってるの?)に、さすがシンガポールの堅実な国民性を感じないわけにはいけません。
で、どなたか権威がでてきて吹き飛ばされるまでいっちゃいますが、前田本と同じ独自路線をとられているようでして、暇人さんが下のコメントのように懸念していただいた保守的態度もどこ吹く風と
<しかし、そこで現れる分布関数について株価の確率分布であるという以上の解釈をしたり(株価の波動関数だのドブロイ波など)、あるいは株価の量子化や相補性原理や不確定性原理まで持ち込もうとしたら、ちょっと待てよ、ということになると思います>
ちょっと待てよ、どころかヤマトびっくり波動砲関数、株価の量子化、相補性、不確定性原理でまくりです。後半は場の量子論ですのでもう完全にわかりませんが、簡単に時間はリバーシブルですのでタイムワープもブラックホールも原理的には以下略)。
全体的に前田本を叱咤激励し、弾幕薄いぞ!何やってんの? と鼓舞?しておるように見受けられます。
もちろんImaginary timeの話でかんがえてね、ラブ、とBaaquieさんは注意大書きされていることもフォローになるかどうか皆目わかりませんが付け足します。というわけで「と学会は前田量子ファイナンス本をトンデモ大賞にしたけどそれでいいの?」論は個人的にまだまだ続く。