ジョージ・オーウェル『動物農場』(山形浩生訳)

 山形さんによる新訳『動物農場』。高校のときに読んで以来、もう内容も忘れてたけど、とても楽しく読めました。山形さんの解説にもあるけど、確かにこの物語は現実の独裁国(ポルポトスターリンソ連など)の実体が明らかになるにつれて「なまぬるい」ものではありますが、それでもいまの日本の「空気」を批判的にみるにはいい素材だと思います。もっともこう書くと、いかにも「安倍政権なるもの」への批判ぽく読む人もいるでしょうけど、残念ながら、そういうふうに安直に連想してしまう私たちの脳内世界を批判的に検証する素材としてなのです。

 オーウェルの批評など積読のものをこの機会に読んでみたくなりました。