アイドルネッサンス運営vs柴那典「アイドルネッサンス運営が語る、これまでとこれから “楽曲の物語性”をどう更新してきたか?」

柴さんからご紹介いただいたインタビューです。Real sound掲載。アイドルネッサンスは、ライブでは対バンなどで何度か拝見していますが、歌唱のレベルの高さや楽曲のアレンジのうまさなどに注目は初期のころにいきましたが、いまはむしろ現場でのファンの盛り上がりに注意がいきます。その秘訣は、このインタビューにもある以下の「白」の戦略的な位置づけにあるのかな、と思いました。

――白というアイディアはどういうところから?

中野:これは「色がない」っていうことですね。

照井:「17才」や「初恋」(村下孝蔵のカバー)や、いろんな曲の中に彼女たちがいるという想定で考えると、色を付けるのが難しい。メンバーのカラーがあったほうがわかりやすいだろうという話も当然あったんですけれど、楽曲によって何色にもなる、見ている人が想像できるという話をしました。

中野:そうですね。そういったカバーに対する考えを聞かなかったら、僕からは生まれなかった発想でした。僕も白にこだわりはあって、とにかく真っ白にしたかった。あの子たちが着ている制服の色は、それぞれのファン、受け手の人たちがそれぞれ好きな色にしてくれればいい、という。

照井:お客さんの想像力が入ってくる余白がほしかったんですね。

 アイドルネッサンスの歴史がとてもよくわかる、ワンマンライブ前の予習&復習に役立つ好インタビューで、勉強になります。

ちなみに「アイドル江戸時代」とはちょっと思えなくて、むしろ確実に秋の終わりがみえているように思えます。消費税増税による消費の停滞と考えた方がいいのでしょう。デフレに強いアイドルの仕組みがそこそこ強靭なので耐えている、それがアイドル江戸時代のようにみえるのでしょうね。ちなみに江戸時代の成長率もほぼゼロ成長でした(0.2%ほど)。ただ階層ごとの意識は違うでしょうね。経済的成果をおさめている商人層には、平和で爛熟した時代に思えたのかもしれません。
 むしろアイドル同士のパイの取り合いの中でファンをどのくらい他から奪うか、または複数推させるか、その工夫が次第に激化していくのかもしれませんね。

http://realsound.jp/2016/10/post-9932.html