中川右介『角川映画 1976-1986』

 中川さんからニコニコ超会議のときに直接頂戴する。ありがとうございます。ここ数日間、寝る前に少しずつ読んでいてようやく読了。なぜこれだけかかったかといえば、やはり自分にとっても角川映画はそのときどきの私的な思いでと密接に結び付くため、回想して寝落ち(笑)。しかし実に僕らの世代は、角川文庫や角川映画を読みそして観たのだと思う。特に70年代に読んだ角川文庫はまさに読み捨て。中川さんがあとがきで書いているが、僕もつい最近、『復活の日』を2011年に小松左京氏らとの共著!!を書くために読み、そして映画はその数年前にみて公開当時とはくらべものにならないくらい感銘をうけた。当時はやはり時代を先行していた部分があったのかもしれない。ひょっとしたら同じように角川映画の中に当時はまったく低評価をうけていたが、いまでは挑発的なものが現代的なテーマになって甦るような作品もあるのかもしれないなあ、と中川さんの本を読みながら思った。

 ともかく70年代から80年代に中高大ぐらいの年代だった人には懐かしさで読み終わらないではすまない一冊だろう。しかし朝日新聞ってなんて卑怯な(笑)批判を角川映画にしてたんだ。