高橋洋一氏の小野善康氏への批判

サンデー毎日』の6月27日号に掲載された1ページ近くの高橋洋一さんの菅政権の経済政策批判は的確なものです。特に注目したのは以下の発言箇所。

菅首相のブレーンの資質にも疑問符がつきます。特に内閣府参与の小野善康・大阪大教授の考え方は、政権をミスリードしているのではないか。小野氏は「増税しても使い方を間違わなければ景気はよくなる」と言う。首相も同じことを言っています。理論的には間違いとはいえないが、これは「政府が国民よりも賢い」ということが前提。税金のムダ遣いの実態などを見る限り、そんなことは絶対にいえません。小野理論は官僚を喜ばせるだけです」

結局、小野氏は10数年前の山形浩生さんの批判をまったく活かすことなく、国民を壮大な自分の実験素材にするのでしょうか。決して標準的な意見でもなく、また実証的な支持もほとんどない、この「増税で景気回復」理論。標準的な経済政策を犠牲にしてまで行う財務官僚たちの情け容赦ない国民からの生活の収奪には恐れ入ります。増税して財務官僚を全員解雇するその費用にまわした方がよほどましでしょう。安上がりですし。

山形浩生さんによる小野善康批判は下。要するに「国民より賢い官僚はいるのか?」をめぐるもの。

http://cruel.org/econ/ono3.html
http://cruel.org/econ/ono2.html