昭和恐慌研究会、『エコノミストミシュラン』などで常に私たちリフレ派の重鎮であった岡田靖さんがお亡くなりになりました。悲しいことです。2001年の暮れに、岩田規久男先生の『デフレの経済学』と野口旭さんと私の『構造改革論の誤解』のダブルの打ち上げの席で、初めて岡田さんにお会いしました。10年にも足らぬお付き合いでしたが、もちろん多くの勉強をさせていただきました。経済学は単なる学問ではない実践的なものである、ということも岡田さんから学んだことです。そして石橋湛山が「リフレ」という言葉を初めて日本に紹介し、そして岡田さんは「リフレ派」としてその言葉を受け継ぎ、90年代から今日まで、ネットの世界を中心にしてリフレ派を事実上形成した影の立役者です。岡田さんのような天才肌の人がリフレ派に多いことも私のようなものには大きな励みとそれ以上に頼りでもありました。半月ほど前にみんなと一緒に快気祝いをしたばかりなので驚きを隠せません。ご家族、御友人、諸先生方に心よりお悔やみを申し上げます。岡田さん、いままでありがとうございました。
このブログでとりあげました岡田さんの業績を中心としたものです。ご参考ください。
岡田靖「経済の基礎」in『現代用語の基礎知識』最新版http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20091127#p1
円高論者は日本経済を潰すのか?http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090222#p2
これが本当の「クルーグマンの背理法」http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081112#p1
Is the Persistence of Japan’s Low Rate of Deflation a Problem?
http://www.esri.go.jp/en/workshop/060914/okada02.pdf
Two Decades after the Plaza: A Package of Mixed Blessings*
https://nber15.nber.org/c/2007/trio07/okada.pdf
ロイター論説:岡田靖「米金融危機、最悪ケースでは現金への逃避現象健在化へ」http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080917#p4
岡田靖「第2幕を迎えつつある米金融危機」http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080824#p2
ECB利上げ。日本はどう対応すべきか?http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080704#p2
かっての掲示板時代のネットの経済学http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080128#p3
岡田靖氏のロイター論説&高橋洋一氏の「かくれ資産」論 http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20071105#p5
岡田靖:ロイター論説(FedビューとBISビュー)http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20070719#p2