“政策通”与謝野大臣をめぐる現実

与謝野氏:米政権の経済政策に「全幅の信頼」−単独会見詳報
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=newsarchive&sid=aUiZf0O_gkfY

インフレターゲット:  「インフレターゲット論というのはインフレの国がインフレを抑制するためのターゲット。今言われているのはむしろ逆で、あたかもデフレを脱却するための目標のように言われているが、インフレというのは目指してできるものではない。一度インフレになると制御は利かない、そういう危険性もあるので、われわれは、インフレターゲット論は取らない」

これをうけて、知人のmixi日記からの架空取材ーー

与謝野大臣! インフレは目指してできるものではないとのことですが、そうなりますとインフレターゲットを採用してもインフレは起こらないということですね?

「ええ。インフレターゲット論というのはインフレの国がインフレを抑制するためのターゲット。デフレを脱却するための目標ではない」

与謝野大臣! インフレターゲット論にご反対の理由はインフレターゲットの採用により制御できないインフレが生じる危険性があるからということでよろしいでしょうか?

「ええ。」

与謝野大臣! インフレは目指してできるものではないのですよね?

「ええ。」

与謝野大臣! インタゲを採用すると制御できないインフレが生じる危険性があるからインタゲに反対とのことですが?

「ええ。」

与謝野大臣! インタゲを採用している国は何故インタゲを採用しているのでしょうか?

インフレターゲット論というのはインフレの国がインフレを抑制するためのターゲット。インフレを抑制するため」

与謝野大臣! 一度インフレになると制御は利かないとのことですが、何故インタゲを採用している国はインタゲを採用しているのでしょうか?

「君もしつこいね。インフレターゲット論というのはインフレの国がインフレを抑制するためのターゲット。インフレを抑制するためだ」

与謝野大臣! これまでのお話をまとめさせていただきますと、インフレは目指してできるものではなく、しかしながらインタゲの採用により制御できないインフレが生じる危険がある、だからこそインタゲにご反対だと。インタゲを採用している各国はインフレを抑制するためにインタゲを導入しているが、しかしながら一度インフレになると制御は利かないと。このような理解でよろしかったでしょうか?

「ええ。」

与謝野大臣! お忙しい中、どうもありがとうございました。

 ついでに与謝野大臣のデフレ観も。

デフレ懸念:  「デフレスパイラルに陥らないように、デフレがもたらす失業率の増大、物価の下落、
経済の収縮、われわれとしてはそういう状態、経済の底抜け状態を絶対に防ぐ、デフレというものは
到来しないと確信しながら補正予算を作成した」

 ちなみに失業率は5%に増大、物価は総合指数でもマイナス、GDPは大幅下落。「デフレというものは到来しない」といいながらすでにマイナス水準になり、しかも今後の物価の動向を占うブレークイーブンインフレ率もマイナス2%で安定??的に推移中。いずれにせよ、失業率5.5%やむなしとするような財政政策と金融政策の放置では、デフレ(ある一定の時間幅をみた物価水準の継続的下落)はしっかり到来するでしょう。そもそも失業率も5.5%ですむわけもなし。つうか5.5%やむなし自体が異常な発想。