パイプ理論という比喩


 1 パイプが詰まった=ポンプの強水圧でつまりを一気に流す人たち

 2 パイプが詰まった=詰まりをより分けて、さらにポンプの強水圧でもオッケイとする人たち*1

 3 パイプが詰まった=詰まりを用心深くよりわければいい、ポンプは弱水圧でもいいと考える人たち

 4 パイプが詰まった=じゃ、パイプもポンプも変えましょうという人たち*2


 あくまで比喩だが、古典的な清算主義や反経済学系では塩沢由典先生ら、アルファブロガーの一部の清算主義も最後の4。パイプを代える人は新しい企業家さんたち。パイプを代える(イノヴェーション)ことで企業家たちは超過利潤を得る。


 これまた比喩にすぎないが、1はクルーグマン、岩田。2は高橋洋一(1でも2でもどっちでもいいかな? いまは状況みると1でしょうね)、竹森俊平か。 3は加藤涼らか。僕は1でしょうね。ちなみに詰まりをなくす人たちは、政府(人によっては日銀もあり)。


 なおポンプは資金需要、パイプは家計から企業へと資金を仲介する金融機関(参照:竹森俊平『経済論戦は甦る』)。


(補遺)finalventさんへ。「権力」の定義にもよりますが、詰まりよりわけ作業も、ポンプ水圧の弱&強もともに「家計」から「企業」への富の移転という「権力」の実行では同じです。詰まりのより分け作業は、直接、「権力」がその判別行動をしなければなりません。ポンプの水圧はそれをやる必要はないです。したがってこの観点に立てば、「権力」の「大小」は、4>…超えられない壁‥‥>3>2>1と考えた方がいいでしょう。1の立場にたつ人の2や3への消極的理由のひとつにもこの「権力」の大きさへの批判をあげることも可能でしょう。暗黒卿もパイプよりわけは法律違反になるからやる、というのが公式声明でしょう。竹森さんは星・カシャップ・カバレロ同様にわりと、よりわけ作業に熱心です。今回、竹森さんの本を熟読してきがつきましたが、彼のこのパイプよりわけ+インフレ目標+カバレロ流清算主義批判は、実に日本的な反経済学的風土への対抗理論としてよくできていて、相手の手札で事実上全否定かます、という手厳しいものなのに、相手は「味方では?」と錯誤してしまうほどの懐柔性ももっています。したたかな著作群ですねえ。僕なんかもっと単純なほうがすきで、かなり焼けどしてますが 笑。

(補遺2)これが当ブログではおなじみの?トイレネタにすれば、すでにラバーカップでガポガポでは効かないレベル(流動性の罠名目金利ゼロ下限+財政政策もあまり効かなめ)での話しに上の1〜4にはなります。4の人はラバーカップは目にあまり入らないかもしれませんが 笑。

*1:詰まりをよりわけると時間がかかる、手が汚れる、間違ったものをよりわけてしまうなどの問題が発生するかもしれない。これは二番目はモラルハザード、三番目は逆選択の比喩でいいかな

*2:パイプが詰まって汚物が逆流し、ポンプまでもいかれるところまでとことん行かないときがすまない