ひどい要望書だ(独立行政法人労働政策研究・研修機構の存続を求める要望書 )


 稲葉さんのところから。ともかく廃止反対の理由がめちゃめちゃ。

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20071118/p1

 <独立行政法人労働政策研究・研修機構(以下「機構」)の廃止を検討していることが、いくつかのマスコミで報道されています。 >

 マスコミではなくきちんとした発信元を明記すべき。第三者=田中には全然事情がつかめない。

<機構の廃止は、労働政策の立案や評価に欠かせない、公的かつ中立的な立場からの内外労働情勢の把握を困難にすることにつながります>

公的かもしれないが「中立的」かどうかは皆目わからない。

<さらに機構の廃止は、学術研究の成果を踏まえた上で労働政策を論じる学問的観点の重要性を蔑ろにする傾向を生むことが懸念されます>

経済理論研究も僕の取り組んでいる経済思想史研究も別に公的なセクターがなくても学問的にないがしろにされているわけではなく、この理由噴飯もの。


<また大学等とも異なる実践的な政策の立案と評価を主眼とした研究機関です。>

仮に自由と平等、効率と平等のトレードオフになんらかの「実践的な政策の立案と評価」を行うならば上記の「中立」など不可能。なにを矛盾したことを書いているのか?

<独立の調査研究機関として、その機能をいっそう向上させつつ、存続することを強く求めます。>

以上から存続の理由が皆目わからない。単に「公的」ゆえに潰すな、としか読めない。


 廃止か存続かという問題よりもこの要望書が何度読んでも同機構の存続の価値を訴えるものとは思えない。そもそもなぜ経済学者が何人も集まっているのに「文化は大事」みたいな議論で要望書を書いているのか? わけわからん。