伊豆会議に行ってきました。


 IBM伊豆会議(有識者会議)に初参加。

http://www-06.ibm.com/jp/ibm/responsibility/world/communities/meeting.shtml

 各界の有識者の方々と一泊しての討論と歓談漬けの二日間です。なんで僕がメンバーに? と当初も思い、いまも思っていますが(笑)。「高級井戸端会議」とでもいう刺激的で率直な物言いができるステキなものでした。お誘いいただいて感謝。山本寛斎さんや内館牧子さんといった方々の生の発言とお人柄にふれたことは単純に嬉しいことでした。まず資生堂名誉会長の福原義春さんの講演「日本の捩れー伝統と革新」を拝聴してから、ほぼ10名ほどにわかれて分科会を開催してこの「日本の捩れ」について長時間にわたる議論をし、祝宴、翌日も分科会継続、そして全体での意見集約・討論を行うというものです。総計9時間近くにも及ぶ議論の時間でした。


 会にはいまから20数年前にはじめて朝日新聞のちょっとした仕事紹介で新聞デビューを飾った(?)ときに取材してくださった竹信三恵子さんもいらしてて、僕の記事のことを記憶されていたのには嬉しく思いました。当時は二度と新聞にはのることはないと親が何十部も新聞を買ったのでした 笑(いまでも5部くらい押入れにある)。


 分科会は、クルーグマンの『恐慌の罠』の翻訳で存じ上げてましたジャーナリストの中岡望さん、そして内館さん、大岡哲さん(日本大学教授)、橘・フクシマ・咲江さん( コーン・フェリー・インターナショナル株式会社 日本担当代表取締役社長)、草原克豪さん(拓殖大学副学長)、木瀬照雄さん(TOTO株式会社取締役社長)らと一緒でした。


 この面子ですと必然的に僕はサブカル担当かなあ? 笑。


 意識して経済の話はしないように封印して、できるだけ日常の観察だけで話してみました。おかげでえらい話すのに難渋しましたが、これからもこういう自己制限を課してみるのがいいのではないか? と思いました。


 僕が最も話をお伺いして参考になったのは、同じ分科会で同席しました藤原良康さん(株式会社テイエルブイ代表取締役社長)の、国や社会や文化の違う人間同士がそのような特殊性を乗り越えて、共通の価値や理念を共有する際の「言葉の力」やコミュニケーションの企業内での実践の話でした。その他にも中国がトップブランドのフランスワインを買い占めたために、かえってフランス以外の国々のおいしいワインが再評価されて、それが新たな通を生み出しているという話も面白いものでした(これは僕は中国が世界買い漁り説の異見として重要だと思います)。正直、これだけの論客にはめったにお会いできないと思いました。


 しかし夏休み前もそうでしたが、やはりいろいろな機会を利用して実際の生の議論や講演などで知見を深めることが必要だと実感した今回でした。お世話いただいた世話人のみなさん、IBMの方々には本当にありがとうございました。もし機会があれば次回は「貢献」できるようにできればと思っています。