面白いよ、『週刊現代』w(福井スキャンダル+日銀至上主義批判)


 ひさしぶりにみのもんたネタから格上げです。『週刊現代』が面白い記事を載せてます。

ひとつは福井総裁スキャンダルの粘着ネタw どうした『週刊ポスト』頑張るのだw。

その論点は、

1 総裁は自分で1000万円を拠出していないのではないか? 
 「もし福井が1000万円の提供を受けていれば、リクルート事件以上に悪質だ。ここまで村上ファンドとのズブズブの関係が明らかになった以上、福井は1000万円の支払いの証明書類を公開すべきである」という指摘。ふむふむ、切込隊長のところで示唆されていた疑惑ですな。確かに1000万円は福井氏とはいえどもまとまった金額でしょうからその支払いの痕跡ぐらいはあるのが当然ですから、ここは突っ込みどころでしょうねw。

2 なぜ日銀の銀行保有株式の買い入れの決定が、金融政策決定会合ではなく、政策委員会の通常会合で決めたのか? その延長から、もし村上ファンド保有している株式を日銀が購入していたら問題。
 この2の論点は通常会合での買い入れの決定(確かに妙。しかもこの政策が植田和男氏の『ゼロ金利との闘い』によれば、ブランチャード&フィッシャーの『マクロ経済学講義』2章4節のモデルに基づくデフレ対策の決定版という評価*1がなされているだけにこの決定の“非正規ぶり”はおかしい)という問題、と日銀の購入先と村上ファンドの購入先が同じことが問題になる可能性、というふたつの話が混在しているように思われる。

1が興味深いだろうね。

この『週刊現代』の記事は二部構成で、後半は竹中平蔵いじめの実態を、岸博幸氏(総理大臣秘書官)が告発するというもの。これが読ませる。簡単にいうと日銀至上主義+財政至上主義への批判。

以下、引用(あ、ちょっとあとで → あとすぎ。寝ちゃったよ(^^;)

財政再建第一主義について

1 すぐに増税w(経済財政諮問会議で何度もつぶされてもゾンビ的復活)
2 「大蔵一家」的体質の温存=職員の天下り先の重視

日銀至上主義について

1 日銀のバランスシートをきれいにするためにマネーサプライを絞り続けている(マネタリーベースは6月ではマイナス16%の戦後最大の減少幅)

2 デフレ脱却いまだし。石油価格が上昇しているので物価上昇。これを除けばまだまだダメポ

3 日銀の金融政策で株価の下落幅も大きい。景気の下振れリスクの拡大、経済成長率の鈍化に寄与している。

4 「成長率が下がれば税収が減り、結局は増税につながります。自民党は名目3%成長を前提に、将来の消費税増税は1〜2%程度で大丈夫との結果を出しましたが、成長率が2%下がると、4〜5%の消費税増税が必要になる」ので日銀の金融政策は大問題

5 「新聞は福井総裁の個人的な問題は批判しても、日銀の金融政策は批判できないみたいですね。日銀は記者クラブの連中に情報を流し、ときには接待して一生懸命、洗脳しているという噂を聞いたこともあります。このままでは日本経済が再び落ち込みかねないことはさまざま公開データからわかるのに飼いならされた記者たちは日銀が嫌がるような記事は報じません。そうした分析をする能力もないのかもしれません。彼らがしていることといえば、日銀の立場にすり寄って『ゼロ金利解除は年金生活者にプラスになる』なんて論調を流すくらい。100万円を一年間、普通預金口座に入れて付く利息が100円から1000円になったからといって、誰が豊かになりますか。株式投資をしている多くの人は、株価低迷で損をしているはずです。それに、多額の住宅ローンを抱える30代から50代は負担が増えます。メディアの質の劣化は末期的ですね。彼らから日銀の背信行為を知らされない国民がかわいそうです」

 日銀のメディアへの飲ませ理論がなぜ有効なのかは、まあ、エコノミストや経済学者たちへの飲ませ理論の適用例を見聞しているならば類推可能かな。


記事が妙に竹中マンセーな調子が気持ち悪いのを差し引けば面白く読めます田

*1:私は『ベン・バーナンキ』にも書いたようにその評価はおかしいと思う