ダニエル・クロウズ



 プレスポップ刊行のダニエル・クロウズの二作品『ゴーストワールド』と『LIKE A VELVET GLOVE CAST IN IRON 日本語版 』を読む。まあ、お上品な嗜好の人は特に後者は読まないほうが吉。トミーネが精神的な不快感をベースにしているとすれば、クロウズはそれに視覚刺激が加わる。ただし前者も後者もかなり作品としては上質。前者はいろいろ言及されているので、後者については、つげ義春の『ねじ式』をちょい現実的にしたロードムービー日野日出志の視覚的造詣をトッピング、それにデビット・リンチと『悪魔のいけにえ』的カントリー風景を加えてできあがり。画風はトミーネと同じ。またコマ割りが単調なのがかえって気になる。怪作なのは間違いないのでお楽しみあれ。


クロウズについては


http://www.presspop.com/artist/daniel_clowes.html