田中秀臣の最新経済ニュース(2019年5月2日号)「令和の経済を予測する」&MMT批判的解説:田中秀臣&田原彩香

毎月一度の動画講義です。今回の事前メニューは以下のとおりでした。

 

1 平成経済30年の回顧と分析

2 令和経済の問題点

3 MMTの解説と批判

4 北朝鮮の予算案公表と韓国のマイナス経済

5 米中貿易戦争は終焉するかどうか?

体育館裏にこいは、「小室圭」

 

実際には本編では1と2しか話せず、3はプレミアム生放送のところで解説しました。主に単純なワルラス法則を利用してMMTとリフレ派の考え方の差異と、前者の問題点を理論的&実践面で解説しました。特に90年代の財政政策中心主義と旧日銀理論との親和性についてもふれました。その意味では本編の平成30年の経済回顧とシンクロしてます。

 

それとMMTの批判的解説で利用した論文やまたネットの解説を以下に。日本の匿名のMMT支持者たちはいっさい数式で議論していないので、むしろできないのではないかと疑っています。ただ他人を誹謗中傷するために使っている悪い匿名さんたちの暇つぶしですね。ある意味の犯罪行為です。

 

ワルラス法則を初歩的レベルで理解するには以下から。
経済を考える勘所 ―― ワルラスの法則について
飯田泰之 / マクロ経済学 
https://synodos.jp/economy/915

次は、統合政府の考え方をワルラス法則に導入して解釈している高橋洋一さんの『まずデフレをとめよ』(日本経済新聞社)234-5頁が使える。僕の持っているのは旧版なので新版は違うかも。

MMTの見解とこの論文でいうところのニューケインジアン左派(つまりリフレ派)の違いをワルラス法則で明示したのが以下の松尾匡さんの最新論文。
反緊縮のマクロ経済政策諸理論とその総合
https://rosemark.jp/wp-content/uploads/2019/04/24346063-119-2-9.pdf 

 

リフレ派の経済モデルとしては以下のものも参照に。

僕自身は90年代の初めにデフレ脱却の専門論文を藪下史郎先生と書いてる(きちんとしたマクロ経済モデル)。そのベースは、トービンのワルラス法則の拡張版。詳細は当時は未公刊だったトービンの講義(のちに『トービン金融論』として翻訳もでた)と翻訳のある『マクロ経済学の再検討』(浜田宏一&薮下史郎訳)。この僕らの論文と親和性の強い、なおかつインフレ目標を明示的にいれたマクロ経済モデルを浅田統一郎さんが10年くらい前に専門論文で書いている。さらにマネタリスト的な拡充としては、やはり本 多 佑 三.先生の一連の実証論文も重要。それといま上武大学の講義でも利用しているけど、薮下史郎先生の『金融論』ミネルヴァ書房のトービンの拡張版のワルラス法則の説明もわかりやすい。ここらへんの基礎的な話がわからないようでは、ネットの匿名さんが「MMTすごー」といってもやはり阿呆感はぬぐえない。

 

次回もぜひご覧ください。登録は以下から。

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昨日の写真w

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