オリヴィエ・ブランシャール がTwitterで呟いたものを修正して掲載。
25 years ago, Michael Kremer and I wrote a paper on ``Disorganization'', arguing that the collapse in output in Central and Eastern Europe was largely due to disruptions of supply chains. This seems fairly relevant today. https://t.co/rVxtJesBY6
— Olivier Blanchard (@ojblanchard1) 2020年3月2日
以下はそれに啓発された図表化など。僕がTwitterでつぶやいたもの再録。
ブランシャール先生は、いまの新型コロナウィルスによるサプライチェーンの分断を、1990年代のロシアなどを見舞った「ディスオーガニゼーション」と類比しているけど、当時のロシアは経済停滞と高インフレの状況。AD-AS分析でASが左シフトしたらそうなる。ただし現状の日本を含む世界経済では、高インフレへの動向は、顕在化せずむしろ低下も懸念されてる状況。
つまりサプライチェーンで総供給は、AS-AD分析で、ASが左シフトしても、それ以上に総需要が落ち込んでしまい、結果、物価への影響がキャンセルされるか、あるいは総需要の落ち込みがひどければデフレが深化する可能性がある。各国の状況をそれぞれみないとダメだが、日本はそんな傾向か。
あくまでブランシャール先生の直近の仮説(サプライチェーン大崩壊でディスオーガニゼーション)が成立するとして、そこに総需要の同時縮小を加えたもの。経済が総供給と総需要が同時縮小しGDPは物価低迷を加えて激しく低下する。作図はあくまで作図。シフトの幅だとかはどーでもなる。