岩田温さんとは一回、古谷経衡さんと舞川れみさん、アイドルのPIPのメンバーと一緒にトークイベントを行った。その記録は動画で見ることができるのでチェックしてほしいが、当時の次世代の党を支持していたので僕とはかなり政治的な志向が違うがなかなか鋭い人でもあるな、と思っていた。
この二か月以上の安保法制論争の中で、岩田さんはブログ記事の投稿を中心にして、僕には良識を踏まえた実に納得のいく議論を展開していた。(細部の違いはあるが)まさに「これが良識だ」と感じた論説を以下に紹介する。ぜひ読んでほしい。また岩田さんのブログ記事は自己完結せずに、広義の教養への窓がひらいているところも実にすばらしい。
「お前は人間じゃない!叩き斬ってやる」。山口二郎氏の危険な論理 http://blogos.com/article/131182/
バーリンのふたつの自由の概念をこれだけ日本の時事問題にうまく適用した例をあまりしらない。
村山元総理の異常行動http://blogos.com/article/131865/
共産党と手を組むのは民主党の自殺行為だ。 http://blogos.com/article/124037/
この論説は7月のものなのだが、安保法案可決後の直後に読んで非常に納得がいったもの。時事的な予見性があったもの。
ところで岩田温さんの『逆説の政治哲学』をいま半分まで読んだのだが、これはこのブログの記事が時事から教養の世界に広げていくものだとすれば、本書は政治哲学のわかりやすい入門から時事的なテーマや歴史的なエピソードへの援用によって政治哲学の理解を深める構成をとっている。教養から時事という構成だ。ただし各章の終わりにはブックガイドがつきさらに教養への世界に深くすすむことができる。とてもいい本である。ご本人が最近、簡単な紹介を書かれている。
悪法でも守らなければならないのか?『逆説の政治哲学』より
http://blogos.com/article/133772/
ネットに在庫があるうちに手元においておくといいだろう。

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