第七回の河上肇賞、いま現在、Twitterやブログ経由で応募するとおっしゃる書き手が複数名いらっしゃいます。うれしい限りですし、本当にお待ちしています。いまこのときにこそこの賞の意義があるのだと確信しています。審査をつとめますが、もし応募の際のささいなアドバイス、励まし、相談(学術的でなくてもいいか?とか→答え、イエス! 学術的でもジャーナリスト的でもなんでもオッケイ。分野も経済だけではなくあらゆる分野オッケイ。分野よりも時代と闘う姿勢がすべてを決める! 文章も稚拙でもかまわない、形式もそんなにきにしなくてもいい。ともかく問題意識をぶつけてください。特に若い人たち、どうかよろしく! 過去の受賞者でもっとも若い人は21歳!)などが必要な方はどんどんTwitterやブログ経由のメールなどでおっしゃってください(審査自体にはなんの影響もありません、念ため)。
賞の趣旨
明治から昭和にかけて、経済学・文明論・思想・歴史から文学評論・時論まで、学者として、文人として、またジャーナリストとして、幅広く論を展開した河上肇(1879-1946)。その歿60年を機に創設された「河上肇賞」の応募作品を募集いたします。
本賞は河上肇についての研究に対して授与するものではなく、上記のような河上肇の業績に該当する領域の作品で、狭い専門分野にとどまらない広く今日性を備えた視野に立ち、かつ散文としてもすぐれた仕事を顕彰して、将来の飛躍を支援することにより、ゆくゆくは多くの優れた書き手が鎬を削る場を生み出すための一助となればと考えております。
時代と格闘し、新しい世紀の日本と世界を担う未来の論客の、多数の応募をお待ちしております。
■審査対象
12万字〜20万字の日本語による未発表の単著論文(一部分既発表でも可。詳細は事務局にお問合せ下さい。)
経済学・文明論・文学評論・時論・思想・歴史の領域で、狭い専門分野にとどまらない広い視野に立ち、今日的な観点に立脚し、散文としてもすぐれた作品。
■提出要領
・A4用紙に40字30行(縦に使い横書きで印字、または横に使い縦書きで印字)で印刷されたワープロ原稿にて提出する。(電子メールへの添付またはフロッピーディスク等にて電子データも提出する。使用ソフト、ワープロ機種も明記すること。)
・目次と梗概(4000字)、自己業績と履歴を必ず添付する。
■提出〆切
2011年8月末日 事務局必着
■賞品
《本賞:1名》藤原書店から単行本として公刊、および記念品を贈呈
《奨励賞:若干名》記念品
■備考
・応募原稿・書類は返却しない。
・本賞受賞作の出版権は藤原書店に帰属する。
■選考委員(第7回)(敬称略・50音順)
一海知義 赤坂憲雄 川勝平太 田中秀臣 御厨貴 三砂ちづる 山田登世子 藤原良雄
■主催
株式会社 藤原書店
■事務局
株式会社 藤原書店内
e-mail:kawakami-sho@fujiwara-shoten.co.jp
過去の受賞作
●第1回受賞者・作品(2005年)
〈本賞〉
安達誠司 氏(ドイツ証券会社シニアエコノミスト)
作品名:『レジーム間競争の思想史――通貨システムとデフレーションの連関、そしてアジア主義の呪縛』
(『脱デフレの歴史分析――「政策レジーム」転換でたどる近代日本』として2006年刊)
〈奨励賞〉
小川和也 氏(一橋大学大学院博士課程在籍)
作品名:『鞍馬天狗と憲法――大佛次郎の「個」と「国民」』
(『鞍馬天狗とは何者か――大佛次郎の戦中と戦後』として2006年刊)
●第2回受賞者・作品(2006年)
〈本賞〉
該当無し
〈奨励賞〉
太田素子 氏(埼玉県立大学教授)
作品名:『子宝と子返し――近世農村の家族生活と子育て』
(『子宝と子返し――近世農村の家族生活と子育て』として2007年刊)
●第3回受賞者・作品(2007年)
〈本賞〉
該当無し
〈奨励賞〉
丹野さきら 氏(明治学院大学非常勤講師)
作品名:『真珠採りの詩、高群逸枝の夢』
(『高群逸枝の夢』として2009年刊)
松尾 匡 氏(久留米大学経済学部教授)
作品名:『商人道!』
(『商人道』として2009年刊)
●第4回受賞者・作品(2008年)
〈本賞〉
片岡剛士 氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員)
作品名:『我が国の経済政策はどこに向かうのか――「失われた10年」以降の日本経済』
(『日本の「失われた20年」――デフレを超える経済政策に向けて』として2010年刊)
〈奨励賞〉
平山亜佐子 氏(エディトリアルデザイナー、文筆家)
作品名:『明治 大正 昭和 莫連女と少女ギャング団』
(『明治 大正 昭和 不良少女伝――莫連女と少女ギャング団』として2009年河出書房新社刊)
和田みき子 氏(助産師)
作品名:『1920年代の都市における巡回産婆事業――経済学者、猪間驥一の調査研究を通して』
●第5回受賞者・作品(2009年)
〈本賞〉
鈴木順子 氏(明治学院大学非常勤講師/43歳)
作品名:『シモーヌ・ヴェイユ晩年における犠牲の観念をめぐって』
〈奨励賞〉
佐藤信 氏(東京大学法学部在学中/21歳)
作品名:『鈴木茂三郎――二大政党制のつくりかた』
貝瀬千里 氏(新潟市役所勤務/27歳)
作品名:『岡本太郎の仮面』
●第6回受賞者・作品(2010年)
〈本賞〉
該当作品無し
〈奨励賞〉
該当作品無し
(肩書・年齢は受賞当時)