増田本のネタ的発展をめざすコーナー(あるいは1年でどこまでアメコミ含めたコミックの達人になれるかを冗談半分で試すコーナー)です。
エイドリアン・トミーネの初期作品集の『32 STORIES』を読みました。これは『SLEEPWALK』に比べると格段に読後感すっきり。もちろんトミーネ節(「性格の悪い人間、或いはささいな悪意の日常図鑑」とでもいうべきもの。こういうととりとめがないのだが、ほぼすべてのストーリでカタルシスとは無縁な、むしろトミーネの絵が描写している人物のニキビ、吹き出物を淡々とみせられている感じ。)が顕著な作品もあることはあるが中心ではない。『オプティック・ナーヴ(視覚神経)』シリーズの誕生経緯も書かれていて勉強には役立ちます。短編小説を読む感じはかわらずですね。
私が好きな作品は、夜寝ない女エミーシリーズ、理髪師のストライキもの(HAIRCUT)、手癖の悪い男の誤算を描いた(LIFTER)かな。
32 Stories: The Complete Optic Nerve Mini-Comics
- 作者: Adrian Tomine
- 出版社/メーカー: Drawn & Quarterly Pubns
- 発売日: 1998/02/01
- メディア: ペーパーバック
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