1990年代のユーロ・コミックの変容


 ワーサムの詳細な研究を出版したBart Beatyの新作 Unpopular Culture: Transforming the European Comic Book in the 1990s が今日届きました。授業の夏季休業中にはワーサムの研究を含めて、これを読んで少しはユーロ・コミックのガイドを得たいと思っています。しかしかなり本格的ぽいな。別になにかガイドブックがほしいところ。


Unpopular Culture: Transforming the European Comic Book in the 1990s (Studies in Book And Print Culture)

Unpopular Culture: Transforming the European Comic Book in the 1990s (Studies in Book And Print Culture)


http://comicsreporter.com/をアンテナに。かなりの充実感。

 大田弘子大臣記者会見


 必然的に現政権ではクローズアップするしかないわけですが 笑。記者会見では、1)成長路線を引き続きとり、生産性上昇と財政再建をめざす、2)景気拡大の継続でデフレ脱却を安定的なものにして地方経済にも好況が波及するよう目指す、という二点を強調していることは、とりあえず安心して聞いていられたのだが、問題はそれだけなところなんだよなあ……。

 「Baatarism不安」的中(あたらないほうが日本のためには吉だったが)


 官房長官与謝野馨氏とのこと


 数日前のエントリーでのBaatarismさんを交えての会話

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Baatarism 『ただ、塩崎が去って与謝野が復活したりすると、さらにまずい事態になるかもしれませんね。』

tanakahidetomi 『与謝野氏を幹事長候補、というニュースもありましたが、さてこの流れからいうとどうなんすかねえ。安倍氏が成長路線から増税+利上げマンセー路線にレジーム転換(不適切利用につきお子様は真似しないでくださいかしこ)するということですが、そんな必然性とインセンティヴはあるのかなあ。むしろ与謝野復活ならば麻生叩きが露骨にあってもいいぐらいなんですが。と、床屋政談w まあ、なにがおきるかわからないのが政治で、まだカリスマエコノミストの『予言」の力で上下動する市場の方がわかりやすいかもしれません(違』


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 Baatarismさんの不安的中。さすがリフレ派政治担当(田中の勝手なネーミングですまそですが)読み鋭いなあ。 もちろん日本のためにはあたらないほうがよかったわけだけれども。さて成長路線が看板同じで中味が財政再建厨になるのかしら。

加護野忠男「企業統治と競争力」


 岩田規久男『そもそも株式会社とは』で言及されていた論説。伊丹敬之他編著『日本の企業システム第Ⅱ期第2巻企業とガバナンス』(有斐閣)収録。


 日本の競争力の源泉のひとつとしての企業統治の在り方。企業統治における日本の文化や歴史的な背景からうまれた長期コミットメント主義(同族企業の長期サバイバー化など)。短期の利益よりも長期の利益を重視。長期コミットメント主義は、株式所有構造の最近の変化(機関投資家へのシフト)により変化を求められているが、加護野氏は国際競争力を発揮する長期コミットメント主義を成立させるために株式所有構造も適応したものにするよう提案。具体的には従業員持ち株制度の拡充。


 従業員管理型企業の分析へと進む。

 『あなたになら言える秘密のこと』


 舞台は海上の石油掘削所という閉じられた空間なのに、主人公たちの心の推移が内的な旅を描いているので、世界が次第に開かれていく気がする。もっとも世界が開かれたといってもそれは恐怖でもあり、また現実ともいえない夢のようでもある。サラ・ポーリーとティム・ロビンズ、それに脇の演者たちも印象深い。好みが明白にわかれる作品。僕は今年みた映画の中でも屈指の作品。何気なくレンタルしただけにこの作品の内容に驚いたというのが正直なところ。

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