hamachanって何者なの? 教えて君。

 雑談ですが、そろそろ(夏休みが終わり、なおかつ四捨五入すると50なのでw)はてなを店じまいして、またElleの遺跡に戻ってマターリ四人でやろうかなあ、とオフ会なんかでぽろっといってたわけですが、hamachanのようなブログ閉鎖屋(w)に下のようにいわれちゃあ、当分、ここも維持しなくちゃあいけないのでおじさんきびち〜w いきなり「プライベートモードにしました」とか書いたら、本田さんのときと違い、内藤朝雄さんも僕もおなじいじめ仲間なのに、僕を弁護してくれなさそうでさびしいですから! 爆

 閑話休題で、hamachanの下のコメントには暗黒面というか強烈な感情的な側面がにじんでるように読めるのよ、だって「(本田さんの殷鑑は遠くないぜ)」ですよ〜こわ〜脅されてますよ、僕。 あんまし怖いときはほえるにまかせますからw

 で、よくわからないんですが、この人何者なの? というまるで内藤朝雄さんのような書き方*1をしてみたいと思いますm〔〕m

*1:「この濱口桂一郎という東大教授は、いったい何なんだ?」by内藤朝雄ブログhttp://d.hatena.ne.jp/suuuuhi/comment?date=20060906#cより

 hamachanのご批判w

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_e097.html#comment-3130961


ちょっと話は違うが、最近ネット各所で、笠信太郎三木清都留重人森嶋通夫高田保馬西部邁村上泰亮といった面々を、社会経済の構造問題に取り組んだからというだけで「構造改革主義者」「清算主義者」などと一括し、小泉改革の源流だなどと主張する浅薄な歴史観がもてはやされているようだ。歴史無知ばかりの世の中ではちょいとはじっこを囓っただけのインチキ議論が通用するものだなあ、と感心する(本田さんの殷鑑は遠くないぜ)。
無産政党の綱領案を作成した社会主義者で、笠や三木とともに昭和研究会に参加して統制経済の国策作りに携わった「革新派」の高橋亀吉構造改革主義者じゃないのかね。都合のいいとこだけつまみ食いしても、歴史の専門家はネットなんかのぞきゃしないからな。

投稿 hamachan | 2006年9月15日 (金) 14時07分


え〜と構造問題に取り組んだだけでは構造改革主義ではないですね。拙著をよく読みましょう。読んでもわからないときには相手にしませんからよろしくw。


 まあ、ソース(拙著)も確認せずに「浅薄な歴史観」を問題にされているようですが、その前にご自分の浅薄な研究姿勢あるいは浅薄な批判姿勢を問題にされたほうがよろしいですねえ。


 あと高橋亀吉は「構造改革主義者」ではございません。リフレと構造改革は矛盾もしませんし、マクロ経済環境によってはリフレ極上の人間が構造改革極上に変転してもち〜とも不思議なことではございません。hamachanは昭和研究会のときのマクロ経済環境をご存知なんでしょうか? どうもご存知なさそうですが 笑)。


 それと高橋が社会主義者であったという指摘と構造改革主義者であったという指摘を結び付けているようですが、そもそも構造改革主義の意味がとれてないので意味のない話ですが、それでも高橋が社会主義者であったということはhamachanの指摘から離れて面白い論点を形成しております。繰り返しますがhamachanの指摘とは無縁にです 笑。


 たぶん高橋亀吉が昭和恐慌期の発言においても、「リフレと構造改革」という政策割り当てと、「構造改革主義」との間で揺らいでいるような発言をしているのは、谷沢永一氏の指摘もありますが、社会主義の尻尾をある程度引きずっていたからではないか、という解釈も成り立ちます。ただ基本的には「リフレと構造改革」の政策割り当て論者であっただろう、と私は(そしておそらく谷沢氏も)解釈しておりますね。


 私は「リフレと構造改革」の政策割り当てを基本的に維持している論者として高橋亀吉を捉えてますので、『沈黙と抵抗』の巻頭には高橋を「構造改革主義者」ならぬ「構造改革論者」の先駆として評価さえしております。それと三部作(『沈黙と抵抗』、いま書いてる福田徳三論、最後に高橋亀吉論)の予告をしてますが、それでも亀吉の経済思想の基本的性格は、『平成大停滞と昭和恐慌』に書いてますのでご参照ください、

 ええっとhamachanがちゃんと経済思想史の専門的な研究を背景に批判してくれれば面白いのですが、所詮、今回のソースの確認もせずに、コメント欄でいきまいてる程度ではねえ。しかも普段あなたのブログ読んでないんだから大竹さんのところで気が付いたよ。


 論争(あるいは批判だけ?)したいんならちゃんと本人にわかるようにやってね。


(補足)ここをご覧いただいている歴史家の皆さん(?)はお分かりと思いますがhamachanはちょっと不用意なことかかれてますね。

<笠や三木とともに昭和研究会に参加して統制経済の国策作りに携わった「革新派」の高橋亀吉

高橋と笠・三木の昭和研究会の参加時期とまたその取り組みの実際が、hamachanのお書きになったような「とともに」と言い切るには微妙な問題である、ということは常識なんですが、そういうのも「浅薄な歴史観」ですか、そうですか。だめだこりゃ。

 安倍政権の経済政策を考えるⅠ

 安倍晋三氏は総裁選挙中、新政権が取り組むいくつかの政策を提言した。その核は彼の著作である『美しい国へ』(文春新書)にも書いてあるが一種の教育改革である。例えば大学入学時期を9月にずらし、現行の4月からの数ヶ月間をボランティア活動に従事させることを義務化する、あるいは大学入学の条件とするという提言である。森、小泉、そして安倍と一貫した森派閥の牙城である教育行政利権に根差した一種のリップサービスではないか、と思ったがどうも安倍氏は本気のようである。


 例えば総裁選中の9月14日に自民党青年局主催の公開討論会で、この安倍氏のお気に入りの教育改革案を首相の直属機関である「教育改革推進会議」(仮称)を設けて本格的に議論する意向を表明した。もちろん議論することは結構なことであるが、この大学の9月入学とボランティアの義務化という話は、すでに2000年の森政権下での「教育改革国民会議」というやはり首相の私的諮問機関で提起されたものと同じである(lessor氏の指摘によるhttp://d.hatena.ne.jp/lessor/20060914/1158246994)。


 この諮問機関の名称の「推進」と「国民」にどう違いがあるのか私にはまったくわからない。しかし安倍氏はどうも2000年当時のボランティア義務化への国民からの批判を忘れてしまったようである。そもそも素朴な疑問として、ボランティアは自発的な意思によるものなのに、今回の提言では「義務化」ないし「入学資格」という強制されたものである。もちろん安倍氏は前掲の『美しい国へ』の中でもこの言葉の矛盾を自ら指摘しながらも、あえて強制的に行う意欲を表明している。


 しかしこれは言葉尻の問題だけではなく、社会的なさまざまなコストを増すトンデモない教育改革である。この点をいち早くインターネット上で指摘したのが、駒沢大学経済学部の飯田泰之講師である。飯田氏はこのボランティアの義務化は事実上「増税と同じ」であると指摘している。なぜならボランティア活動に従事している時間によって失われる機会費用(例えばこのボランティアの期間にアルバイトなどで得ることのできた所得の損失)は膨大なものになる。また保護者が子弟の生活を大学卒業まで面倒をみることになれば、このボランティア活動の数ヶ月が余計に経済的負担になるのは明らかである。


 また安倍氏の提言はどうも国公立大学に限定されているようだが、そうなると私立大学は従来と同じ入学時期と入学条件を受験生に課すとすれば、これは明らかにコストの少ない私立大学の側に圧倒的に有利である。もちろん私立大学にもこの方針を強制させればこの格差は解消するが、それは民間部門の自由競争を阻害する悪しき政府介入にすぎない。また独立行政法人化を進めている国公立大学の経営上の自由裁量をしばる“逆構造改革”とでもいうべきものである。


 このように安倍氏が彼の愛国的なイデオロギーからボランティアの義務化を課すことは、大学行政にとっても深刻な死活問題を招くだろう。例えば全大学に義務化が強制されれば、専門学校などと競合関係にある大学は入学者減少に直面し、ただでさえ若年層の人口減少で経営難に直面している大多数の大学に大不況が到来してしまうかもしれない。


 いま見てきたように、安倍氏の教育改革プランは、国民への増税と同じ効果をもっていると認識できる。総裁選で対立していた“財務省派”の谷垣氏と異なり消費税の増税を避け、実質経済成長率の高め維持による財政の健全化を目指すと、安倍氏の経済政策スタンスは世間では受け取られていた。しかし、安倍政権の経済政策自体はあまり具体策はない。具体策のある教育改革が事実上の増税や大学不況を煽る政策であったとしたら、国民は笑えない選択をしたことになるだろう。


 安倍氏の本質が、舌禍を招いてきた森首相と異なるのが単にその物言いの上品さでしかないならば、安倍政権は森政権の失敗を学ぶことなく意外と短命に終わるかもしれない。

(続く)

 『経済政策を歴史に学ぶ』書評


切込隊長からいただきました。大変周到なコメントで、なおかつ「高橋洋一論」の宿題までいただき感謝です。ありがとうございますm()m

http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2006/09/13_142513.html


bewaadさんからもいただきました、ありがとうございます。便乗してコメント欄で「高橋洋一論」のネタを聞いてみましたw

http://bewaad.com/20060914.html


深田萌絵ちゃんからもいただきましたが、これは内藤陽介さんへの萌えでは? 笑

http://yahoo.tradeginza.com/blog/moe/2006/09/post_170.php


toshimさんからも批判的な点も含めて感想いただきました。次回作に活かさせていただきます、ありがとうございますm〔〕m

http://d.hatena.ne.jp/toshim/20060909

 『福祉国家の経済思想』


 小峯敦さんから頂いたもの、小峯さん編著『福祉国家の経済思想』。現在、急ピッチで進めている立岩・稲葉本のクリティーク、さらに福田徳三論の完成というマイブーム(?)には欠かせない諸論考を搭載した専門的論文集。マーシャル、ピグーウェッブ夫妻、ミュルダール、クラーク、サッチャー・ブレア政権の評価、そして小峯さんの日本では独壇場ともいえるべヴァリッジ研究など、最近学会でも注目をあつめている若手中心の研究成果を収録してます。


福祉国家の経済思想―自由と統制の統合

福祉国家の経済思想―自由と統制の統合