2008-08-10から1日間の記事一覧

パーサ・ダスグプタ『経済学』

特に日本人による経済啓蒙書の類*1では頭が捻りすぎてスジを違えそうな岩波書店の出版物の中で、最近出たもっとも良質の経済書。 本書の冒頭にあるように、よくある大部の経済学教科書との対比を意識してて、発展途上国の問題、環境問題など、現実的な話題の…

阿部彩・國枝繁樹・鈴木亘・林正義『生活保護の経済分析』

自分のいまの研究で、「生存権の経済学」あるいは「生存権の社会政策」をどう経済的に基礎づけるのか、という関心から本書を購入して数日前から読んでいる。しかし、この本はそういう理論的な側面だけではなく、所得保障一般についての事実や実証分析を豊富…

政治の流通革命

明日、書店に並ぶ『週刊東洋経済』から原田泰さんの「いまこそ必要な流通革命」を読んでいろいろ考えさせられるところがあった。 原田論説の要旨は以下のようなものである。 従来の政治は支持団体への利益配分だった。公共事業も補助金も関係団体に与えて、…