メインの解説は、政府の「働き方改革」についてコメントしました。同一賃金同一労働についてですが、なぜ同じ労働が違う賃金をもつのかを、1)流動性が低いこと、2)社会的慣習など の二点にわけて解説しました。
もし労働の流動性が高ければ、各企業間の賃金は市場の調整で同一労働同一賃金になります。そのため同一労働が異なる賃金になるのは、まずこの労働の流動性に注目すべきだと思います。特に流動性の低いことは、さらに1−1)解雇法制など企業側が解雇しにくい状況、1−2)不景気ゆえにブラックな職場でもしがみついてしまう状況 を典型例に説明しました。
その意味で、私見では解雇法制の緩和には僕は慎重姿勢です。ひとつには、日本の雇用慣行として自生的に発生したのが現状の解雇法制的なものだからです。市場の中に埋め込まれた「制度」といえます。また通常の経済学者とは異なり、労働市場では労使の交渉力が非対称的だというのもあります。つまり使う側の方が交渉力が強い。
むしろ昨日、村上尚己さんが書いた論説「非正規社員の待遇を改善する最も確実な方法」にもありますが、同一労働同一賃金もまた非正規雇用の待遇もマクロ的な雇用の回復を一段すすめたほうが、労使ともにウインウインで状況を改善すると思います。この続きは放送をお聴きください。
他にはコインチェックの仮想通貨流出についてふれました。日本政府は登録制にしていましたが、世界の潮流はむしろ規制促進です。今回の事件を契機にして日本の「寛容」な姿勢が再考されるかもしれません。
他には
○新潟・佐渡で1万世帯断水
○政府・日銀 円高けん制
○休眠預金 公益活動を支援
○東京一極集中加速
○仮想通貨流出で改善命令
についてふれました。
番組は生放送ではradikoで以下で聴けます
http://radiko.jp/#!/live/QRR
今週の放送は放送後一週間以下からタイムフリーで聴けます。
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