西田亮介『メディアと自民党』

 21世紀に入ってからの自民党のメディア対策が、新聞・テレビからネットにまで拡大し、それなりの成果をあげていることがよくわかります。いままでこの分野の展望を与えてくれる本がなかなかなかっただけに実に有益です。データを利用し「イメージ政治」を構築、そして感情的要因を駆動させ、大衆を動員し、また分断化していくというテクノロジーの進化については常に警戒し、批判的でなければならないでしょう。

 この「イメージ政治」なのですが、麻木さんや飯田さんたちとのトークイベントで話題になった「次世代リーダー」と目される小泉進次郎氏がなぜ「次世代リーダー」なのかも、その政策的スタンスの欠如にもかかわらず、国民的な支持が大きいことにも注目しています。

 ただまだよくは考えてない問題ですが、ポピュリズム官僚主義的なスキームに対抗するためには必要な点もあり、そこが政治を判断するときに難しい論点が、メディア戦略ともからんででてきそうです。

メディアと自民党 (角川新書)

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