面白い試み。図表が豊富なのはもちろんだが、時代を追ってその時々の代表的な経済学者の紹介と彼ら(彼女たち)の名言を引用してわかりやすく学説やそれぞれの経済問題のトピックスを解説していく。非常にわかりやすい経済学史のテキストにもなっている。若田部さんが日本語版の監修をしている意義がよくわかる。他の大図鑑は見ていないのだが、高校生から学部初年の人たちが経済に関心をもったときに、本書は図書館で腰を落ち着けて、拾い読みするよりも、むしろ順に読んでいくことでかなりの学習効果を発揮するだろう。思いのほかのすぐれた経済学概説書でうれしい一冊。
- 作者: ナイアル・キシテイニー,若田部昌澄,小須田健
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2014/01/21
- メディア: 大型本
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