フォビオ・ムーン&ガブリエル・バー『デイトリッパー』

 一年に何回か出会うことができる深みのある良質のマンガ(グラフィックノベル、BDなど)がある。本書はその数少ない出会いをもたらしてくれた。ネタバレにもなるので中味について書くのは遠慮しておくが、人生の断片を何層にも描き、そこから「人生の偉大な秘密」の開示まで静かに流れていく様は見事。フレデリック・ペータース『青い薬』ディビッド・スモール『スティッチ』バスティアン・ヴィヴェス 『ポリーナ』などと並ぶ最近の邦訳作品の充実ぶりは嬉しいこと。

 ガブリエル・バーはこのブログでも紹介した『アンブレラ・アカデミー』の画を描いたひと。

デイトリッパー (ShoPro Books)

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