ヤング島耕作 主任編


 朝、牛乳がないのに気がつき近くのコンビニに買いにいったら新刊の『ヤング島耕作 主任編』第二巻が置いてある。いまや「ラッセンに詳しい栗原さん!」から日本全土を震撼させる(と思う)『盗作の文学史』を準備されております、かの栗原裕一郎さんのブログでこの島耕作記事http://d.hatena.ne.jp/ykurihara/20080406を読んでから思い出したように、待ち時間で入るネット喫茶でちょびちょび島耕作シリーズを読んでおります。課長→部長が終り、取締役にいくところですか。まあ、連載しているときに読んではいるんですけれども正直、部長以降はそんなにまめには読んでませんので新鮮ですねw 


なお、僕もサラリーマンものを書いたことがあるのですが、そのときに参考にしようと思って読んだもののほとんど役に立たなかったのが、この島耕作シリーズと植木等の日本一シリーズでした。後者は無理やり題材をひきつけて書いたものもありますが、それでも島も植木にも共通するのは、栗原さんのエッセイに書かれているように「運がいい」ということが話の大きな核であり、それはサラリーマン生活というか人生の大きな要素でしょうが、とりたててサラリーマン生活の特徴というわけでもなく扱いが難しかったのです。サラリーマン家業のしょぼいところがすべて運のよさで誤魔化されているわけです。むしろ市川昆の映画や山口瞳の小説の方がサラリーマン生活分析には有効でしょう(山口瞳は誰か真剣に再評価すべきではないかと思いますが)。これは映画でも小津安二郎よりも成瀬巳喜男の方がその時代のサラリーマンをうまく描写しているのに似ている気がします。


ヤング島耕作 主任編(2) (イブニングKC)

ヤング島耕作 主任編(2) (イブニングKC)


 それとこのヤングの方は全然読んでないのですが、何気にコンビニでいま読んで、相変わらずの島耕作の法則(とりあえず出会うすべての女性にほれられる)が貫徹していてさすがですw。しかも今度はモデルはオリビアニュートン=ジョンですか? 懐かしい。ちなみにこんなこと朝から読まされる皆さんに悪いですがw 最初に僕が意識して買った洋楽(この漢字もレトロw)はオリビアの「そよ風の誘惑」でした。オリビア好きでしたね。この青少年の健全な心を踏みにじったのが、例のいまや男おばさんジョン・寅ボルタとの共演でしたがw 

そよ風の誘惑

そよ風の誘惑