上久保敏『下村治』と沢木耕太郎『危機の宰相』


 図書館にて斜め読み。後日購入予定でメモ。上久保さんらしい手堅い仕事と拝察。下村氏の業績については沢木耕太郎の名著『危機の宰相』があるが、同書と補完して読まれると面白いと思う。上久保さんのはバランスのよい評伝として、沢木氏のは彼の問題意識が全面に出た孤高のエコノミストの生涯を描写した点で、まるで氷と炎のような対比として両著を読む愉しみを得ることが可能だろう。他に水木揚氏の『エコノミスト三国志』が存在するが不勉強で未見。


下村治―「日本経済学」の実践者 (評伝・日本の経済思想)

下村治―「日本経済学」の実践者 (評伝・日本の経済思想)


危機の宰相

危機の宰相