日本銀行の“総合的判断”にまたひとつ

 “フォワードルッキングな総合的判断”の中味にまたひとつ追加が。いままで安達誠司さんが一連の著作で示唆していたような「円の足枷」仮説を当局者が明言するかのように、金利引き上げについて、円安の是正といった為替レートの修正を意図としていることを福井総裁は25日の衆院決算行政監視委員会で発言したとのことです。yahooニュースなどでネットで見れますがリンクが切れと思うのでしませんが。


 いままでもこの為替レート目的に関連しますが、国際的な投機(円キャリー)是正、株価などの資産価格の是正、構造改革を金融政策で代替、などさまざまなものが“総合”に加わってきました。奇しくも本日、また懲りずに公表しているここ10数年の家計の金利収入の損失を問題視する発言もくわえると、そろそろ失われた年金ならぬ失われた金利収入を回復するための利上げ政策である、と日銀はさらにその“総合”性の中に加えそうな勢いです。