ネットアイドル麻生太郎外相の経済政策を考える(ネタにマジレスw)

Baatarismさんのご要望?にお答えして次期首相問題を考える

で、現実的には麻生氏か安倍氏か、ぐらいが許容範囲。安倍氏はたぶん自分では何も考えてないので面白くないので置いといてw 麻生氏の経済関係の主張を少し考えてみようw

面倒なので今年に入ってからの発言に絞る。

○麻生氏はキャッシュフロー仮説を支持しているようである。

この仮説はデフレ期待が続くために、企業はキャッシュフローを投資にまわさないで借金の返済にまわす+内部資金でまかなってるので銀行の貸し出しは伸びない(ちなみに回復期でもすぐには伸びない)というもの。

リフレ派の理論的コアのひとつ。

麻生外相はこれを支持して日本経済の全体像をみているようだ。

「しかし、これまで貸し渋り貸しはがしで痛い目にあってきた企業は、安易に金を借りようとはしません。 そこで余裕資金というか、経常利益の範囲でくらいしか設備投資をしようとはしないんです。それがこれだけ景気が回復し、企業の経常利益が出て設備投資が増加しても、銀行の貸し出しが増えてない理由です」。
http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2006_1.html

今般の景気回復を企業などの自助努力としている点がものたらないが。それでもこの論説は平均をかなり上回る。

ニート問題

http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2006_3.html

ニートへの説教や「構造改革」ぽい政策へは懐疑的
<最近よく聞かれる「参加させよう」とか「動機づけの手当」などが、ニート解消のための標語や手段だとされています。しかし、参加支援と言いますが、「どんな社会」への参加を支援しようとしているのか、「どんな社会」になるのかがニート側に見えていない以上、効果があまりあがらないんじゃないでしょうか。>

ニートは放置でいいんじゃね?
<今の時代は餓死する程の貧しさが存在する訳じゃありません。ニートニートで彼らのペースで、スローライフをゆっくりと生きて行くことを、世の中が認めてもいいんじゃありませんか。六本木ヒルズに住むのが幸せの証じゃないのはホリエモンの話しに限りません。 >

ニート増えてねえじゃん
<色々な統計を見ても、ニートの急増を示す根拠はハッキリしません。>

ここでニートのうち循環的要因の部分を説明すればグッドジョブでしょうね。

格差社会

http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2006_4.html

ここは大竹文雄理論炸裂w

所得格差はあるよ

主張1 人口の高齢化が所得格差の原因

主張2 デフレも寄与+デフレが一種の分配効果をもつので所属階層や職業によってはこの種の所得格差をもたらすデフレの悪を気がつかず

主張3 規制緩和でタクシー運手などは失業せずに職を得ている可能性あるので規制緩和悪玉説は正しくないかも(大竹・モリタク論争じゃんw

主張4 主張3に関連するけども「つまり、規制緩和が格差拡大に影響を与えるという話しは、誰と誰をどのように比較するのかによって異なった面が見えてくるんです。不況によって、デフレによって、低所得者が増えた話しと、規制緩和が所得格差を煽ったという話しは、別の議論だと思います。」だそうです。

 これは簡単なas-ad曲線を書いてみますと、デフレ不況=需要不足→規制緩和で効率化が促されますとデフレギャップが拡大する可能性がありますので、失業が減るかどうかはこの意味で不明。さらに不況=失業の累増とすれば、デフレ不況の日本は麻生外相の認識のとおりデフレ期待の罠にあるのだから、規制緩和してもデフレ期待の罠から抜け出れるかはまったく不明。そこんとこよろしく哀愁

主張5 ただ「不況によって、デフレによって、低所得者が増えた話しと、規制緩和が所得格差を煽ったという話しは、別の議論だと思います。」といっておられるので、改善の見込みは大。

つうわけで、改善の見込み大と判定して、どう考えても暗黒面の力強さを後ろにひしひしと感じるw安倍氏よりも、ネタ的にw麻生氏のほうが自分の感性でもの考えてそうなところも含めていいかな。

 『鞍馬天狗とは何者か 大佛次郎の戦中と戦後』


さきほど届いた頂き物。第1回河上肇賞奨励賞受賞作品。


国民的作家といわれた大佛次郎の戦中の「戦争協力」の真偽、東京裁判との関連などが書かれた野心的な著作。



鞍馬天狗とは何者か―大仏次郎の戦中と戦後

鞍馬天狗とは何者か―大仏次郎の戦中と戦後

 朝日新聞、中原伸之氏コメントなど


cloudyさんがまとめていただきました。景気観測以外で私が興味ひいたところを以下抜粋。

<――今回、政府・与党からは解除への慎重論がほぼ消えました。

「金融政策で政府・日銀の意見がほぼ一致する、というのは考えものだ。違う意見の方が互いの牽制が働くし、緊張感のある関係が築ける。政府が物価安定目標を日銀に与え、手段は日銀に任せて独立性を保証するインフレ目標政策を導入すべきだ。日銀はバブルを起こし、前回のゼロ金利解除も頓挫したのに、責任の取り方を明確にしてこなかった。今回、政策委員9人が全員一致で解除を決めたのだから、失敗したら責任を取って全員辞めるべきだ」

――村上ファンドへの投資で、福井俊彦総裁が強く批判されています。

日銀総裁は独立性を保証されている。進退は『本人のお考え次第』としか言いようがない。このまま不信感が解消できず、今回の解除が失敗すれば、日銀法をもう一度改正し、任命権者の首相に総裁の解任権を持たせることなどを、検討すべきだろう」 >。

 至極まっとうな見解ですね。