小規模企業の生産性を向上させる余地はあるのか?

twitterでつぶやいた内容。『正論』12月号に書いたアトキンソン氏の論への批判に関連してのもの。

 

アトキンソン氏の「生産性」は、森永康平さんが、本日の「おはよう寺ちゃん」で指摘されている通りに付加価値/労働者なので、経済を刺激すればいいだけ。しかも中小企業の中堅企業と小規模企業の生産性(上記の意味)が向上するには、単に経済が活性化すれば今までも後者から前者にヒトやカネが移動している。儲かるからだ。

 

アトキンソン財務省は中小企業のうち、小規模企業を淘汰し、規模を増やすことで生産性上昇を目指している。だが景気が良くなれば自然にそうなる。新型コロナ危機で困窮している飲食・宿泊等トップ三業態は規模拡大で生産性を向上させる余地は少ない。中小企業はコロナで困窮してるだけだ。

 

 

もっとも企業の生産性を上げる眼に見える話は、「人手不足」を加速化させること。これは1)人手不足に見合った賃金を払えない企業は退出、2)人手不足対応のための設備投資や革新が進む、ことで生産性が上昇する。カルト以外の人ならば、それがコロナ前には起きていたことを確認することは容易だろう。