ジョージ・ソロスの世界経済展望と関連メモ

 ソロスの世界展望記事
http://www.project-syndicate.org/commentary/george-soros-maps-the-terrain-of-a-global-economy-that-is-increasingly-shaped-by-china

1)日本は長期停滞脱出のため、(国債金利急騰のリスクを覚悟して)未曾有の規模の量的緩和実施。国民も賛同。
2)ユーロ圏については、ソロスの態度は長期的にユーロは崩壊ないし分裂するという見解で、それは今回も維持されている。ユーロの理想であったソロス流の表現でいえば「開かれた社会」はユーロ危機以後変質して、財政的危機に陥った国を救済するかどうかの債権者ー債務者の関係(所得移転同盟)に転じてしまった。ドイツはこの所得移転同盟化に抵抗しているために、ユーロの停滞は長期化は不可避、というのがソロスの見方。
3)米国は経済が順調だよ、政治ではなんか興味深い動きがあるよ
4)中国は強制貯蓄(民間部門の消費抑圧での投資部門へのファイナンス)は限界だよ。中国共産党の指導者は、1)主要製造業のさらなる発展(=銀行部門からの資金調達の拡大)と、2)銀行の不良債権処理という構造問題、のふたつに同時に直面しているよ、という話。

 ソロスについてはいつか整理しておこうかな、と思っている。去年、電子書籍で出した勝間和代さんとの『やる気の出る経済学~「アベノミクス」から「ももクロ」まで~』でもソロスとナシーム・ニコラス・タレブについて触れてて、ブログレベルでメモ書きを作っておきたくなってる。