今週の東洋経済から

 いま出ている『週刊東洋経済』をいまさら読んでいると、最後のページに金子兜太氏の談話がでていた。金子氏はもちろん日本の現代俳句の第一人者であり、その業績が広く知られている。金子氏が日本銀行に在職中から俳句に専念し、そのために閑職や非難を浴びてすごしたこと、しかし俳句に専念することでそのような厳しい環境を第三者の眼で観察できる境地に至ったことなどが書かれている。こういうことは僕には少なくともできない。また日本銀行の組織としてのどうしようもない暗さは、これは粕谷一希氏がここここで指摘したことと符合する。

 ところで金子氏が僕の担当であった金融論の前任者のひとりであったことはわりと知られている。そして金子氏の人柄を知る人たちにもはいまも懐かしがられているのである。wikipediaの項目をみるとまったく参照にもされていないのはかなり残念なことである。私見では、金子氏は私の本務校でもっとも著名で歴史的な業績を残した人物であると思われる。せっかく詳細な記述を装っているのだから、ちゃんと書いてほしいものである。ついでに僕のことも 笑。